北見駅(きたみえき)は、北海道北見市大通西1丁目にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)石北本線の駅である。電報略号はキミ。事務管理コードは▲122528。駅番号はA60。全ての旅客列車が停車する。

歴史

  • 1911年(明治44年)
    • 7月8日:野付牛機関庫設置。
    • 9月25日:鉄道院網走線(後の網走本線)が淕別駅から延伸、終着駅の野付牛駅(のっけうしえき)として開業。一般駅。
  • 1912年(大正元年)
    • 10月5日:網走線が当駅から網走駅(初代)まで延伸。
    • 11月18日:湧別軽便線(後の留辺蘂軽便線、湧別線)が留辺蘂駅まで開業。
    • 跨線橋設置。
  • 1913年(大正2年)6月2日:野付牛機関庫設置(北海道鉄道管理局の事務上制定)。
  • 1921年(大正10年):駅舎改築。
  • 1932年(昭和7年)10月1日:湧別線の一部が石北線に編入され、当駅は網走本線と石北線の接続駅となる。
  • 1933年(昭和8年)11月30日:北聯(現・ホクレン農業協同組合連合会)野付牛薄荷工場竣工。専用線使用開始。
  • 1937年(昭和12年):日清製粉野付牛工場竣工。専用線使用開始?。
  • 1940年(昭和15年)4月:軍需工場として馬鈴薯を利用したガソリン代替燃料アルコール製造の野付牛酒精工場が操業開始。専用線0.6㎞。
  • 1942年(昭和17年)10月1日:市制施行を機に、北見駅に改称。野付牛機関区も北見機関区に改称。
  • 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道(国鉄)に移管。
  • 1950年(昭和25年)2月1日:北見客貨車区設置。
  • 1951年(昭和26年)6月:北見酒精工場閉鎖に伴い専用線使用停止。
  • 1953年(昭和28年)12月:旧・北見酒精工場を利用して北見林産興業がパルプ工場(後の北見パルプ北見工場)竣工。専用線も再使用。
  • 1954年(昭和29年)8月12日:昭和天皇、香淳皇后が北見市に行幸啓。翌日にかけてお召し列車が発着。
  • 1961年(昭和36年)4月1日:網走本線が分割され、当駅は石北本線と池北線の接続駅となる。
  • 1968年(昭和43年)10月1日:みどりの窓口設置。
  • 1977年(昭和52年)9月18日:日本初の地下化による連続立体交差事業が完成(北見トンネルの開通)。
  • 1981年(昭和56年)7月16日:構内を横断する地下道が完成。
  • 1983年(昭和58年)10月1日:鉄筋コンクリート造2階建ての駅舎に改築。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:荷物・貨物の取扱を廃止(旅客駅となる)。北見コンテナセンターが設置され、自動車代行輸送を開始。
  • 1987年(昭和62年)
    • 3月31日:駅における貨物の取扱を再開(一般駅に戻る)。秋・冬季のみ貨物列車が運行されるようになる。
    • 4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。また、北見コンテナセンターはJR貨物が継承。
  • 1989年(平成元年)
    • 3月18日:駅舎の隣に鉄骨2階建ての建物を増築し、アサヒビール園北見店を開店。
    • 6月4日:池北線が北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線に転換。
  • 1995年(平成7年)
    • 2月28日:アサヒビール園北見店が閉店。
    • 10月30日:旧アサヒビール園北見店跡に北海道ちほく高原鉄道の本社が移転し、業務開始。
  • 2000年(平成12年)12月2日:駅南北を結ぶプロムナード(中央プロムナード)が開通。
  • 2006年(平成18年)
    • 4月1日:北見コンテナセンターが廃止され、北見駅に編入。
    • 4月21日:北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線廃止。
  • 2017年(平成29年)3月18日:ツインクルプラザ(旅行センター)が閉店。
  • 2022年(令和4年)度:話せる券売機を設置。

駅構造

北海道旅客鉄道(JR北海道)

駅舎側に面した単式ホーム1面1線(1番のりば)、島式ホーム1面2線(2・3番のりば)、計2面3線のホームを有する地上駅。ホーム間の移動は跨線橋を使用する。ホームのない側線も2線有する。

終日社員配置駅。みどりの窓口・話せる券売機・待合所・キヨスク(北海道四季彩館)・駅レンタカー事務所設置。以前は立ち食いそば・うどん店があり駅弁も販売していたが、2007年(平成19年)8月に閉店した。

駅の西北見方は地下トンネル、柏陽方は高架線で立体交差化されており、それに挟まれる位置に立地する。西北見側には北見運転所があり、車両留置などが行われる。

のりば

かつては、島式ホーム現3番のりばの遠軽方を切り欠いた切欠きホーム1線(旧3番のりば)があり、ふるさと銀河線の列車が発着していた。銀河線廃止後は撤去され、旧4番のりばが現在の3番のりばとなっている。

日本貨物鉄道(JR貨物)

JR貨物の駅は旅客駅舎の北東にある。1面1線のコンテナホームを有している。コンテナ貨物の取扱駅で、ここでは12 ftコンテナのみを取り扱っている。ホーム上に営業窓口の日本貨物鉄道北海道支社JR貨物道北支店北見営業所が設置されている。 当駅の取扱品はタマネギなどの農産物が多いため、季節によって取扱量が大きく変動する。そのため収穫期の秋・冬季のみ貨物列車が発着し、それ以外の時期はトラック便のみが運行される。なおトラック便は1年を通して運行されている。臨時高速貨物列車は北旭川駅・札幌貨物ターミナル駅との間に1日3往復、トラック便は北旭川駅との間に1日5往復設定されている。農産物以外の主要取扱品には、廃乾電池・廃蛍光灯がある。これらは日本国内各地からコンテナで当駅まで輸送され、北見市内にある廃乾電池・廃蛍光灯処理施設の野村興産イトムカ鉱業所(イトムカ鉱山)へ送られる。

利用状況

旅客

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。

貨物

「北見市統計書」によると、近年の年間輸送貨物実績は以下のとおり。

駅周辺

周辺は北見市の中心市街地となっている。北見工業大学、野付牛公園、東陵公園へは車で約10分、北見市民会館(北見市中央公民館)、北見ハッカ記念館・薄荷蒸溜館へは車で約5分のアクセス。駅南側へは隣接する中央プロムナード(みんとロード)を渡る。

改札口側

駅南側

バス路線

北見バスターミナル
駅を出て左手。道路を隔てて隣接するまちきた大通ビル(パラボ)1階に設置されていたが、北見市都市再生整備事業に伴い2018年(平成30年)12月15日に駅前広場へ移転。北見市内線「大通」、郊外線「北見」、都市間バス「北見バスターミナル」と呼称が異なるが、北見市内線の一部を除きバスターミナルのりばに発着。各路線、北海道北見バスが運行(都市間バスに共同運行便、網走バス単独運行便あり)。
「北見駅」停留所
駅を出て右手。北海道北見バスの北見市内線の一部と美幌方面郊外線が停車。
「北見駅前(南口)」停留所
駅出入口付近より跨線橋を渡った駅舎反対側。北海道バスの都市間バスが発着。

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
■石北本線
■普通
西北見駅 (A59) - 北見駅 (A60) - 柏陽駅 (A61)

かつて存在した路線

北海道ちほく高原鉄道
ふるさと銀河線
北光社駅 - 北見駅

脚注

注釈

出典

JR北海道

新聞記事

参考文献

  • 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。 

関連項目

  • 日本の鉄道駅一覧

外部リンク

  • 北見|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
  • 函館市中央図書館デジタル資料館より 野付牛停車場 大正末-昭和初期頃。左手奥に機関庫が見える。
  • 国立国会図書館近代デジタルライブラリー 「網走線建設概要」(鉄道院北海道建設事務所,大正元年発行)より建設当初の野付牛駅構内
  • 北海道立図書館北方資料デジタルライブラリー
    • 「野付牛網走間開通記念絵はがき」より、開設工事中の野付牛停車場構内(5ページ目を手動選択してください。)写真奥やや左手に平屋の駅舎と跨線橋。
    • 「野付牛町風景絵葉書」より 大正期?の野付牛停車場(3ページ目を手動選択してください。) 2代目?駅舎。

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