ブラバム・BT44(Brabham BT44)は、ブラバムが製作したフォーミュラ1カーである。デザイナーはゴードン・マレー。1975年には改良型のBT44Bが製作された。
解説
マレーが前年にデザインしたBT42の発展型で、2分割ラジエターを収めたスポーツカーノーズ、三角断面モノコックなどBT42を踏襲している。
1975年のBT44Bは、BT44と比べフロント部のトレッドが縮小されている。また、ボディ下面にグラスファイバー製のスプリッターを装着。これによって負圧を起こし約60%のダウンフォースを生み出している。
戦績
1974年
カルロス・ロイテマンと新人リチャード・ロバーツという布陣でスタート。第3戦南アフリカGPで初優勝(ロイテマンにとっても初の優勝)をあげる。第10戦イギリスGPよりカルロス・パーチェが加入。また、プライベートチームのゴールディ・ヘキサゴン・レーシングがBT44を購入してドイツGPからジョン・ワトソンがドライブ。最終戦アメリカGPで1-2フィニッシュ。ワトソンも5位で入賞した。最終的に3勝をあげてシリーズ5位を記録。
シーズン終了後の11月24日に富士スピードウェイでおこなわれたF1のデモンストレート・ランにロイテマンが出走。また、桑島正美がBT44をテスト走行させている。
1975年
メインスポンサーとしてマルティーニ・エ・ロッシを獲得。パーチェが地元のブラジルGPで優勝。ロイテマンもドイツGPで優勝するなど入賞をかさね、コンストラクターズチャンピオン獲得も見えていたが、チームが来季用のエンジンとしてアルファロメオ、フラット12気筒エンジンを獲得。マレーが新型マシンBT45の設計を始めたためBT44Bの開発が中断、シーズン後半は失速。それでも選手権2位を確保した。
1976年
前述のとおり、ブラバムがエンジンをアルファ・ロメオに変更したためBT44BをドイツのRAMレーシングに売却。複数のドライバーがドライブしたが、ポイント獲得はならなかった。
F1における全成績
ワークス
(key) (太字はポールポジション、斜体はファステストラップ。)
* ()内は総得点。
ノンワークス
脚注
外部リンク
- Brabham BT44 race history - OldRacingCar.com
- Brabham BT44B race history - OldRacingCar.com
- Brabham BT44 - STATS F1
- Brabham BT44B - STATS F1