極楽駅(ごくらくえき)は、岐阜県恵那市岩村町飯羽間にある明知鉄道明知線の駅である。駅番号は6。
概要・駅名
2008年に開業した、明知線で最も新しい駅で、無人駅。周辺に商業施設が集中していることから、利便性向上を目的として設置された(「駅周辺」参照)。駅名は公募で決められたもので、駅所在地付近の字名と、駅近くに鎌倉時代から南北朝時代にかけて存在した寺院「極楽寺」に由来している。なお極楽寺駅や極楽橋駅は他の鉄道で先例があったが、仏教において浄土を意味する「極楽」そのものを駅名とした例は日本初であり、そのことは駅名選定理由の1つにもなったという。
建設費は約2,160万円。地元岐阜県に本社があるスーパーマーケットのバローから1,080万円(費用の半額に相当する)の寄付金が寄せられた。
縁起が良い駅名であることから、駅自体を目的に訪れたり、硬券の切符を買い求めたりする旅行者も多い。極楽行き切符購入者は年4,000~5,000人、ピーク時は19,000人にも達した。プラットホームには地蔵菩薩像や、地元岩村藩出身の儒者・佐藤一斎の『言志四録』の一文を刻んだ碑文などが置かれている。
駅舎は後に「極楽らしさが足りない」という声を受けて改修され、2019年12月23日に完成式が開かれた。觔斗雲を上部にいただいたベンチ付き待合所、後光が差すように写真撮影できるスポットなどが置かれた。費用には岐阜県地方鉄道利用促進事業による補助(約350万円)のほか、クラウドファンディングによる寄付金(12月23日時点で約325万円)が充てられた。
歴史
- 2008年(平成20年)12月25日:開業。
- 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により急行「大正ロマン号」の停車駅(下り列車のみ)となる。
- 2017年(平成29年)3月4日:ダイヤ改正により上り列車も急行「大正ロマン号」の停車駅に。これにより上下列車とも停車。
- 2018年(平成30年)3月17日:ダイヤ改正により平日上り最終快速列車が通過となる。
- 2019年(令和元年)12月23日:駅舎の改修完成式が行われた。
駅構造
1面1線の単式ホームを持つ地上駅。無人駅である。ホームは愛知万博開催時に愛知環状鉄道 万博八草駅(現・八草駅)のホーム拡張に使われたものを再利用している。
利用状況
駅周辺
隣の駅
- 明知鉄道
- ■明知線
- 急行「大正ロマン号」停車駅
- 飯羽間駅(7) - 極楽駅(6) - 岩村駅(5)
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 極楽橋駅(南海電気鉄道高野線・鋼索線)
- 極楽寺駅(江ノ島電鉄江ノ島電鉄線)