主竜形類(しゅりゅうけいるい、学名: Archosauromorpha)は、双弓類に属する爬虫類の一群である。
ワニ、恐竜、鳥類などの主竜類とリンコサウルス類、トリロフォサウルス類、プロラケルタ類など絶滅爬虫類からなる分類上の単位である。一般的に下綱のランクで扱われる。共通の特徴は頭部などの細かな特徴である。
20世紀末以降の分子生物学的研究から、従来最も原始的な爬虫類のグループに近縁と考えられていたカメが実はヘビやトカゲより主竜類に近いことが分かった。したがってカメ目はこのグループに属するとされるようになっている。
ペルム紀に現れ主竜類以外は三畳紀の前半に繁栄し後期には絶滅した。 リンコサウルス類は以前はムカシトカゲと近縁と考えられていた。また、トリロフォサウルス類は魚竜、首長竜と近縁と考えられていた。
一部では広義の主竜形類を始竜類(Archelosauria)と呼称し、カメ類と主竜類を含める(なおトカゲなどの鱗竜類は含まない)意見もある。始竜類は、ペルム紀末の大量絶滅(P-T境界)の前後に、単弓類や側爬虫類が絶滅ないし衰退してニッチに空白が生まれたことや、ペルム紀末~三畳紀前期の極端な気候へ適応したこと(プロトロサウルス類は小型化し、タラットサウルス類(Thalattosauria)などは水温の安定した海洋へ進出した)で多様化に成功したと推察されている。
系統樹
以下の分岐図は、2013年の M.S. Lee による系統解析に基づく。
以下の分岐図は、2016年の M.D. Ezcurra による系統解析に基づく。