キュリー定数(―ていすう)は、常磁性体の磁化率のキュリーの法則や強磁性体、反強磁性体のキュリー・ワイスの法則に表れる物質に固有な物性値である。

C = N g 2 μ B 2 J ( J 1 ) 3 k B {\displaystyle C={\frac {Ng^{2}\mu _{B}^{2}J(J 1)}{3k_{\mathrm {B} }}}} ,

ここで

N {\displaystyle N} は磁気モーメントの数
g {\displaystyle g} はランデのg因子
μ B {\displaystyle \mu _{B}} はボーア磁子
J {\displaystyle J} は全角運動量量子数
k B {\displaystyle {k_{\mathrm {B} }}} はボルツマン定数。

または局在磁気モーメントの大きさの二乗平均 m = g μ B J ( J 1 ) {\displaystyle \langle m\rangle =g\mu _{B}{\sqrt {J(J 1)}}} を用いて、以下と表すこともできる。

C = N m 2 3 k B {\displaystyle C={\frac {N\langle m\rangle ^{2}}{3k_{\mathrm {B} }}}}

これにより、キュリー定数を測定することで局在磁気モーメントの大きさを推定することができる。

磁気モーメント μ {\displaystyle \mu } の2準位系(イジング模型)では公式は簡単に以下のように表せる。

C = N μ 2 k B {\displaystyle C={\frac {N\mu ^{2}}{k_{\mathrm {B} }}}}

この定数は常磁性体の磁化率 χ {\displaystyle \chi } と温度 T {\displaystyle T} の関係に関するキュリーの法則に表れる。

χ = M H = C T {\displaystyle \chi ={\frac {M}{H}}={\frac {C}{T}}} .

ここで M {\displaystyle M} は磁化、 H {\displaystyle H} は外部磁場。この公式はピエール・キュリーによって初めて導かれた。

関連項目

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  • 強磁性のキュリー・ワイスの法則

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