久間 十義(ひさま じゅうぎ、1953年11月27日 - )は、日本の小説家。「久間十義」は本名。

北海道新冠町出身。北海道札幌南高等学校、1977年早稲田大学第一文学部仏文科卒業。日本ペンクラブ、日本文芸家協会、各会員。

略歴

  • 友人と学習塾を経営する傍ら批評家を目指すが、30歳で小説家に転向。
  • 豊田商事事件をモデルとした「マネーゲーム」で第24回文藝賞佳作。ポストモダン文学の旗手として注目を浴びる。
  • 1989年、「聖マリア・らぷそでぃ」で第2回山本周五郎賞候補。
  • 1990年、塾講師を辞め、創作に専念。「世紀末鯨鯢記」で第3回三島由紀夫賞受賞。
  • 1998年、文藝賞選考委員就任(1999年まで、第35回 - 第36回)。
  • 1999年~2002年、早稲田大学文学部客員教授を務めた。

エピソード

  • 大学卒業後は塾講師をしていた。
  • 体調を崩したときに見た、韓流ドラマにはまったことがきっかけで、韓流オヤジを自称していた。
  • 同じく文藝賞出身の作家である外岡秀俊とは高校の同級生であり、親交が長い。外岡の『北帰行』(河出文庫)の解説も担当している。また同じく北海道出身の高澤秀次は大学の同級生である。

作品リスト

単行本

  • マネーゲーム(1988年1月 河出書房新社 / 1990年10月 河出文庫) - バブルという言葉は用いていないものの、バブル景気を扱った初の小説と位置付けられている。
  • 聖マリア・らぷそでぃ(1989年1月 河出書房新社 / 1993年5年 河出文庫)
  • 世紀末鯨鯢記(1990年3月 河出書房新社 1992年10月 河出文庫)
  • ヤポニカ・タペストリー(1992年7月 河出書房新社 / 1996年6月 河出文庫)
  • 海で三番目につよいもの(1993年4月 新潮社)
  • B級読書機械(1993年11月 朝日新聞社)
  • 魔の国アンヌピウカ(1996年3月 新潮社)
  • B級読書倶楽部(1996年8月 毎日新聞社)
  • 狂騒曲―1985〜1990(1997年7月 角川書店)
    • 【改題】狂騒曲(2000年11月 角川文庫)
  • 刑事たちの夏(1998年7月 日本経済新聞出版社 / 2000年8月 幻冬舎文庫【上・下】 / 2009年2月 新潮文庫【上・下】 / 2017年1月 中公文庫【上・下】)
  • ダブルフェイス(2000年5月 幻冬舎/ 2003年4月 幻冬舎文庫 / 2010年8月 新潮文庫【上・下】 / 2017年6月 中公文庫【上・下】)
  • オニビシ(2000年6月 講談社)
  • ロンリー・ハート(2001年11月 幻冬舎【上・下】 / 2008年10月 幻冬舎文庫【上・下】)
  • サラマンダーの夜(2004年2月 角川書店)
    • 【改題】放火―アカイヌ(2009年5月 角川文庫)
  • 聖ジェームス病院(2005年12月 光文社 / 2008年6月 光文社文庫)
  • 生命徴候(バイタル・サイン)あり(2008年4月 朝日新聞出版 / 2010年5月 朝日文庫【上・下】)
    • 【改題】生存確率―バイタルサインあり(2013年7月 新潮文庫)
  • 祈りのギブソン(2009年3月 光文社)
    • 【改題】僕と悪魔とギブソン(2011年11月 光文社文庫)
  • 刑事たちの聖戦(2010年8月 角川書店 / 2012年8月 角川文庫)
  • 黄金特急(2011年8月 実業之日本社)
  • デス・エンジェル(2015年10月 新潮社 / 2018年4月 新潮文庫)
  • 禁断のスカルペル(2015年11月 日本経済新聞出版社)
  • 笑う執行人 女検事・秋月さやか(2017年5月 KADOKAWA)
  • 限界病院(2019年5月 新潮社)

アンソロジー

「」内が久間十義の作品

  • 人はお金をつかわずにはいられない(2011年10月 日本経済新聞出版社)「グレーゾーンの人」
    • 【改題】それでもお金は必要だ!(2014年6月 日経文芸文庫)

映像化作品

テレビドラマ
  • 刑事たちの夏(1999年4月1日、読売テレビ、主演:役所広司)

脚注

外部リンク

  • 十義log - 公式ブログ
  • Youtubeでたどる私の和泉雅子と舟木一夫
  • 軍国と青春歌謡曲

『生存確率―バイタルサインあり―』 久間十義 新潮社

久間十義/それでもお金は必要だ! 日経文芸文庫 ひ 11

楽天ブックス 刑事たちの夏(下巻) 久間十義 9784101368726 本

久間十義 『禁じられたメス』 新潮社

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