低空レーダ装置 JTPS-P18(ていくうレーダそうち ジェイティーピーエスピーじゅうはち)は、陸上自衛隊が運用している対空レーダーである。高射特科部隊に配備されている。開発・製造は三菱電機。

特徴

79式対空レーダ装置 JTPS-P9の後継として、師団・旅団隷下の高射特科大隊等に配備される。低高度で侵入する敵航空機、敵ヘリコプターを即座に感知、迅速、継続的に師団対空情報処理システムなどへデータを転送する。アンテナ部はパラボラ形状であり、使用時は車体より支柱上を延ばし、その先で作動する。表示器はPPIスコープ(平面位置表示機:Plan Position Indicator scope)を使用している。

JTPS-P9が73式中型トラックと、これに牽引される電源車によって構成されていたのに対し、JTPS-P18では高機動車に本体、アンテナ、電源(200V・60Hz・10kVA)など全てが搭載されて、1台で運用可能とされ、高い機動性を備えている。また、低高度探知能力も優れているが、高高度・遠距離での探知性能ではJTPS-P9に劣るため、師団・旅団においては、より大型で強力な対空レーダ装置 JTPS-P14と組み合わされて配備されている。

なお探知距離については正確な数値は不明であるが、2010年4月29日に行われた下志津駐屯地創設55周年記念行事の展示にて、下志津から霞ヶ浦や横浜上空の航空機を探知可能(双方とも下志津から約50kmの距離)と解説されている。また前任のJTPS-P9においては、レーダー反射断面積1m2の目標に対して探知距離30 nmi (56 km)とされていた。

配備部隊・機関

  • 陸上自衛隊高射学校
    • 第2教育部
    • 高射教導隊
      • 本部管理中隊
  • 第6師団
    • 第6高射特科大隊
      • 指揮情報中隊

脚注

参考文献

  • 朝雲新聞社編集局『自衛隊装備年鑑』朝雲新聞社、2006-2007。ISBN 4-7509-1027-9。 

関連項目

  • 陸上自衛隊の装備品一覧
  • 師団対空情報処理システム
  • GIRAFFE - SAAB社製の同級機。Cバンドを使用する。
  • AN/MPQ-64 - ヒューズ(現レイセオン)社製の同級機。フェーズドアレイ・アンテナを採用している。

JGSDF JTPSP18 radar,Air Defence Artillery School unit Stock Photo Alamy

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装備品紹介│朝雲新聞社

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