国鉄ツ2000形貨車(こくてつツ2000がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した有蓋貨車(通風車)である。
概要
ツ2000形は、1932年(昭和7年)度に国鉄工場にてカ1000形(86両)から改造され生まれた10 t積み通風車である。合計86両(ツ2000 - ツ2085)が改造製作された。種車となったカ1000形の車番は順不同である。
各工場の製造数は以下のとおりである。
大宮工場 15両(ツ2000 - ツ2014)
大井工場 5両(ツ2015 - ツ2019)
名古屋工場 5両(ツ2020 - ツ2024)
長野工場 5両(ツ2025 - ツ2029)
金沢工場 10両(ツ2030 - ツ2039)
鷹取工場 15両(ツ2040 - ツ2054)
吹田工場 5両(ツ2055 - ツ2059)
後藤工場 5両(ツ2060 - ツ2064)
幡生工場 5両(ツ2065 - ツ2069)
盛岡工場 5両(ツ2070 - ツ2074)
土崎工場 5両(ツ2075 - ツ2079)
苗穂工場 6両(ツ2080 - ツ2085)
塗色は、黒であり、全長は7,830 mm、全幅は2,414 mm、全高は3,416 mm、軸距は3,962 mm、自重は7.4 t - 8.3 t、換算両数は積車1.6、空車0.8、最高運転速度は65 km/h、車軸は10 t短軸であった。
改造より約20年後に「老朽貨車の形式廃車」の対象形式に指定され、1952年(昭和27年)6月26日通達「車管第1232号」により告示された(当時の在籍車数は79両であった)。1954年(昭和29年)2月3日に最後まで在籍した1両(ツ2042)が廃車となり同時に形式消滅となった。
参考文献
- 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)
関連項目
- 国鉄の車両形式一覧