『キャラメル』(アラビア語原題: سكر بنات ラテン文字化: Sukkar Banat スッカル・バナート 英題: Caramel)は、2007年製作のレバノン映画。監督および主演は、ナディーン・ラバキーによる。タイトルの由来であるキャラメルは、中東ではムダ毛処理に使う。砂糖、レモン汁、水を煮詰め、水飴状にしたもので、皮膚に接着してムダ毛と一緒に剥がすのである。タイトルには、甘味と塩気と酸味があるキャラメルで、時には火傷(やけど)するということも含んでいる。
ストーリー
ベイルートにあるヘアエステサロンのオーナーのラヤールは、30歳の独身。仕事が手につかず恋人の電話を待ち焦がれる。ラヤールは恋人が忘れた財布から、恋人の妻子の写真を発見する。サロンのヘア担当ニスリンは、婚約者に隠しごとがある。シャンプー担当リマは、不思議な顧客女性に心奪われる。既婚女性ジャマルはサロンの常連で、俳優オーディションに明け暮れる。サロンの向かいの住人ローズは、姉の世話に悩む。登場人物たちは明るく振る舞いつつ、それぞれの秘密を抱えながら、人生を展開させる。
キャスト
- ラヤール(サロンのオーナー): ナディーン・ラバキー
- ニスリン(サロンでヘア担当): ヤスミーン・アル=マスリー
- リマ(サロンでシャンプー担当): ジョアンナ・ムカルゼル
- ジャマル(俳優志望): ジゼル・アウワード
- ローズ(仕立て屋): シハーム・ハッダード
受賞等
- 2007年 サン・セバスティアン国際映画祭にて、観客賞・ヤング賞・セバスティアン賞
- 2007年 ストックホルム国際映画祭にて、国際批評家連盟賞
- 2007年 トロント国際映画祭にて、GALA部門招待
- 2007年 カンヌ国際映画祭にて、監督週間(en:Directors' Fortnight)出品
- 2007年 ロンドン映画祭出品
- 2008年 東京国際映画祭にて、アジアの風部門出品
- 2008年 アカデミー賞外国語映画賞レバノン代表
脚注
外部リンク
- 公式サイト(日本)
- キャラメル - allcinema
- キャラメル - KINENOTE
- سكر بنات - オールムービー(英語)
- سكر بنات - IMDb(英語)