黄初平(こう しょへい、328年 - 386年?)は、中国東晋の仙人。「黄」は「皇」と書く場合がある。黄大仙(道教系寺院)に本尊として祀られる。
概略
東陽郡長山県丹渓(現在の浙江省金華市蘭谿市)の人。15歳の時に命じられて羊飼いをしたが、一人の道士に気に入られて金華山の石室に連れて行かれる。兄の黄初起が40年後に探し当て、初平は白い石を1万頭の羊に変じる術を見せた。兄もまた妻子を捨てて初平とともに仙道をきわめ、不老不死となった。初平はその後「赤松子」と名を変え、黄初起も「魯班」と称したと『神仙伝』にあるが、赤松子・魯班ともに前の時代の伝説的人物である。
参考文献
- 『神仙伝』巻2
- 『北堂書鈔』巻160
- 『初学記』巻27
- 『芸文類聚』巻94
- 『太平広記』巻7
- 『太平御覧』巻902/989
- 『雲笈七籤』巻109
- 『神仙通鑑』巻5
- 『仙苑編珠』上
- 『三洞群仙録』巻8