バマコ(バンバラ語: ߓߡߊ߬ߞߐ߬ または Bàmakɔ̌、フラニ語: 𞤄𞤢𞤥𞤢𞤳𞤮 または Bamako)は、マリ共和国の首都。州と同格の特別区である。2022年国勢調査の人口は約423万人。
概要
バマコはマリの行政上の中心地である。都市名の「バマコ(Bamakɔ)」とはバンバラ語で「ワニの尾」という意味である。
歴史
この都市は、旧石器時代から居住の痕跡が見られる。マリ帝国の時代においては、重要な交易都市であり、イスラーム文化の拠点の一つであったが、19世紀になる頃には衰退していた。この地域は1883年にフランス軍が占領し、1908年にはバマコはフランス領スーダンの首府となった。1960年には都市の人口は16万人であったが、その後、人口は急速に増大している。
2022年、バマコからフランス軍が撤退した。
地理
ニジェール川の河岸に位置し、同国内では南西部に位置する。
行政区画
バマコ特別区は2023年までは7つのコミューン(Commune)で構成されていたが、2023年3月13日に公布された「バマコ特別区の地位に関する法案(N°2023-005)」によって廃止され、7つの行政区(Arrondissement)から成る単一の自治体に移行した。また、クリコロ州の一部のコミューンがバマコ特別区に編入された。
バマコ特別区には圏と郡は設置されていない。
- 2023年以降の行政区
- 第1区(Premier Arrondissement)
- 第2区(Deuxième Arrondissement)
- 第3区(Troisième Arrondissement)
- 第4区(Quatrième Arrondissement)
- 第5区(Cinquième Arrondissement)
- 第6区(Sixième Arrondissement)
- 第7区(Septième Arrondissement)
- 2023年以降の地区(Quartiers)
1 : 2009年国勢調査時はクリコロ州に属していた地区
- 2023年以前のコミューン
- 第1コミューン(Commune I)
- 第2コミューン(Commune II)
- 第3コミューン(Commune III)
- 第4コミューン(Commune IV)
- 第5コミューン(Commune V)
- 第6コミューン(Commune VI)
気候
年間を通じ最高気温は30 ℃以上で、3月から5月は平均39 ℃に達する。雨季は6月から9月で月間200mmを超える。12月から3月は雨が全く降らない。
経済
河港と通じた商業交易上の結節点でもある。取引商品には織物、肉製品、金属加工品などが多い。また、ニジェール川では漁業が盛んである。
交通
空港
同国最大の空港であるバマコ・セヌー国際空港が市内から15kmのところにある。
鉄道
クリコロとダカールを結ぶ鉄道(ダカール・ニジェール鉄道)が通っている。
市内交通
市内ではソトラマと呼ばれる個人営業のバン型乗合タクシーが公共交通機関の役割を果たす。
港湾
ニジェール川の水運を担う河港があり、クリコロ、モプティ、ガオまで航行が可能。
施設
バマコの主な建造物としてはBCEAOタワー(Tour BCEAO)、バマコ・グランド・モスク(Bamako Grand Mosque)、ファハド王橋(the Pont du Roi Fahd)などがある。娯楽・教養施設としては、マリ国立博物館、クソクンダ博物館、バマコ博物館、バマコ動物園、バマコ植物園、ポイントG丘や洞穴壁画などがある。
教育
- バマコ大学
出身人物
- ジャン・ティガナ - サッカー選手
- ウスビ・サコ - 社会学者、京都精華大学学長
- スレイマン・シセ - 映画監督
- ウスマン・シセ - プロバスケットボール選手、マリ代表、元NBA選手
- アヤ・ナカムラ - アフロ・トラップ歌手
姉妹都市
- アンジェ,フランス,1974年
- ロチェスター,アメリカ合衆国,1975年
- サンパウロ, ブラジル
- シニャール, インドネシア
- ダカール,セネガル
- ボボ・ディウラッソ, ブルキナファソ
- ライプツィヒ, ドイツ
関連項目
- マリ共和国の都市の一覧