プロピオンアルデヒド (propionaldehyde) とは、脂肪族アルデヒドに分類される有機化合物のひとつ。IUPAC命名法ではプロパナール (propanal) と表される。消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する。

製造

オキソ法(ヒドロホルミル化)によって、金属触媒の存在下でエチレンガスに合成ガス(一酸化炭素と水素の混合ガス)とを作用させることで得られる。

CO   H 2   C 2 H 4 CH 3 CH 2 CHO {\displaystyle {\ce {CO\ H2\ C2H4 -> CH3CH2CHO}}}

1-プロパノールの脱水素による合成法も知られる。硫酸酸性条件下に二クロム酸カリウムで1-プロパノールを酸化すると得られる。

性質

室温では無色の液体。融点 -81 ℃、沸点 48 ℃。甘酸っぱさの中に焦げたような臭気を有し、刺激性が強い。日本の悪臭防止法では、特定悪臭物質に指定されている。

引火性が高く、重合して過酸化物を作ることがある。ホルミル基の還元力のため、銀鏡反応を起こす。

用途

主にメタノールとの縮合によってトリメチロールエタン (H3C(CH2OH)3) の製造に用いられる。トリメチロールエタンはアルキド樹脂の原料となる。

tert-ブチルアミンとの縮合によりイミン CH 3 CH 2 CH = N {\displaystyle {\ce {CH3CH2CH=N{}-}}} t Bu {\displaystyle {\ce {-Bu}}} を与える。この化合物は3炭素の構成要素として、リチウムジイソプロピルアミド (LDA) でリチオ化したあとアルデヒドと縮合させるなど、有機合成で用いられる。

出典


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脂肪族高級アルデヒド類 化学 Miracleokung

プロピオンアルデヒド Propionaldehyde JapaneseClass.jp