森本駅(もりもとえき)は、石川県金沢市弥勒町(みろくまち)にある、IRいしかわ鉄道IRいしかわ鉄道線の駅である。

2015年3月14日の北陸新幹線開業による経営移管までは、西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の駅であった。

IRいしかわ鉄道線の列車のほか、西日本旅客鉄道(JR西日本)津幡駅から同線に乗り入れる七尾線の列車も停車する。

歴史

  • 1911年(明治44年)11月1日:国鉄北陸本線の金沢駅 - 津幡駅間に新設開業(一般駅)。
  • 1977年(昭和52年)5月1日:貨物の取扱を廃止(旅客駅となる)。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:荷物の取扱を廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる。
  • 1992年(平成4年)11月:みどりの窓口営業開始。
  • 2002年(平成14年)
    • 10月21日:北陸新幹線支障移転に伴い、当駅 - 金沢駅間の線路切り替え。上下旅客線と上下貨物線で複々線となっていたが、旅客線を貨物線へ統合する形で複線となる。
    • 12月8日:橋上駅舎に改築。
  • 2015年(平成27年)3月14日:北陸新幹線金沢延伸開業に伴い、IRいしかわ鉄道の駅となる。
  • 2017年(平成29年)4月15日:ICカード「ICOCA」の利用が可能になる。
  • 2021年(令和3年)3月21日:東口駅前広場が完成。
  • 2024年(令和6年)
    • 3月15日:みどりの窓口の営業を終了。
    • 3月16日:終日無人化。
    • 3月16日:北陸地区主要駅でながれている自動放送導入。

駅構造

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを有する地上駅で、橋上駅舎を持つ。各ホームにはバリアフリー対策としてエレベーターが設置されている。

無人駅。2024年3月15日まではJR西日本金沢メンテックが業務を受託する業務委託駅で、みどりの窓口が設置されていた。JR北陸本線時代は金沢駅の被管理駅であった。

1階にはJRバスの待合室が設置されている。待合室の横にはテナントが入れるようになっていたが、設置当初から入居する業者などはなく、現在はJRバスの乗務員休憩室となっている。

東側(山側)には北陸新幹線の高架が並行している。

のりば

  • 列車運転指令上では、1番のりばが「上り本線」、2番のりばが「中線」、3番のりばが「下り本線」とされており、通常の発着には1番のりばと3番のりばが使われる。
  • 列車接近掲示器から流れるメロディーは、すべてののりばが「アニーローリー」(新音源タイプ)である。

北陸新幹線建設による移転工事

北陸本線金沢駅 - 森本駅間は北陸新幹線建設に支障することとなり、それに伴う線路移設や駅舎改築などが行われている。

北陸新幹線開業以前は、当駅以西は貨物線と旅客線の複々線(南側より、上り貨物線、上り旅客線、下り旅客線、下り貨物線)となっており、当駅の直江津寄りで合流して複線となっていた。旅客ホームは駅舎に面して単式ホーム1面1線(1番のりば、上り本線/上り貨物線)と上下旅客線の間に島式ホーム1面2線(2・3番のりば)が設置されており、3番のりばの北側には下り貨物線、下り1番線、下り2番線が設置されていた。

2001年には森本駅自由通路新設のために留置線の撤去や貨物線のルート変更、ホームの改築が行われた。2002年10月20日から21日にかけて金沢駅 - 当駅間の線路切り替えが行われ、旅客線は貨物線に統合、複々線から複線に変更された。2003年には工事の進捗に伴い2番のりばは上下待避線として整備された。これは、東金沢駅移転による待避機能の移転によるものである。


利用状況

2019年(令和元年)度の1日平均乗車人員は1,663人である。

「石川県統計書」と「金沢市統計書」によると、近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。

備考

駅周辺

金沢市中心部より国道359号(城北大通り)が伸びているが、駅より金沢寄りに位置する柳橋・法光寺地区を境に、小売りや飲食店のチェーン店や路線バスの本数などが急激に減る。そのため、それらの地区に比べると駅周辺は閑散としている。

2009年、駅前(ミサキストアー跡地)に大衆演劇場「金沢おぐら座」が開場した。閑散とした森本が再びにぎわいを取り戻しつつある。

乗降客は主に金沢への通勤・買い物客や近隣の北陵高校への通学生が中心となっている。駅前よりJRバスや北鉄金沢バスが運行しているが、鉄道との接続は一切図られていない。

  • 北陸自動車道 金沢森本IC
  • 森本郵便局
  • 金沢市役所森本市民センター
  • 国道359号
  • 石川県道201号蚊爪森本停車場線
  • 石川県道205号八田南森本線 - 北陸線を跨ぐ森本跨線橋(菊知坂)には、かつて多くの桜が植えられ、桜並木の坂道として知られていた。
  • 深谷温泉(口湯、中ノ湯、元湯)
  • 石川県立金沢北陵高等学校
  • 石川県立金沢向陽高等学校
  • 石川県立いしかわ特別支援学校
  • 石川県立医王特別支援学校
  • 国立病院機構医王病院
  • 金沢おぐら座(劇場)
  • イオン金沢店
  • ドン・キホーテ 金沢森本店

バス路線

駅東広場に西日本JRバスの「森本駅」バス停と北鉄金沢バスの「森本駅前」バス停が設置されている。なお加越能バスの砺波 - 金沢線は2016年9月30日をもって廃止された。

  • 西日本JRバス
    • 名金線
    • 深谷温泉線
    • 才田線
  • 北鉄金沢バス
    • ■ 87 津幡線
    • ■ 32 柳橋円光寺線

隣の駅

IRいしかわ鉄道
■IRいしかわ鉄道線・■JR七尾線(JR七尾線は金沢駅 - 津幡駅間IRいしかわ鉄道線)
東金沢駅(金沢貨物ターミナル駅) - 森本駅 - 津幡駅
※金沢貨物ターミナル駅は日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅である。

脚注

参考文献

  • 川島令三『【図説】日本の鉄道中部ライン全線・全駅・全配線 第6巻 加賀温泉駅 - 富山エリア』講談社、2010年9月20日。ISBN 978-4-06-270066-5。 
  • 『週刊JR全駅・全車両基地 18 北陸本線②(森本〜米原) 越美北線』朝日新聞出版、2012年12月9日。 
  • 石井基(JR西日本金沢工事所)他5名「北陸新幹線建設に伴う金沢・森本間他支障移転工事」『建設技術』第17巻、西日本旅客鉄道建設工事部、2004年、45 - 52頁。 

関連項目

  • 日本の鉄道駅一覧

外部リンク

  • 森本駅 - IRいしかわ鉄道

森本駅

森本駅東広場整備工事(その2)

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地上駅舎だった頃の森本駅-区間全駅 北陸本線 金沢-富山間付録

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