ファビアRS ラリー2(Fabia RS Rally 2)は、シュコダ・モータースポーツによりファビア ラリー2の後継として開発された、ラリー2規定にもとづいたラリーカーである。モデル名に含まれるようになった「RS」は「Rally Sport」を意味し、シュコダのモータースポーツ活動やスポーツグレードで用いられてきた記号である。

2021年にフルモデルチェンジし4代目となったファビアがベースとなり、ボディが大型化し、ホイールベースが長くなった。これを活かして、燃料タンクの配置変更など重量配分を改善し、インタークーラーを大型化している。足回りも、ボディにあわせて設計変更されるとともに改善が加えられた。ベース車の段階で改善された空力デザインや、新型のリヤウィングなどにより空力面を改善し、ダウンフォースは前モデル比2倍を獲得しているという。

エンジンは新規開発の、EA888型 2.0リットル TSIを1.6リットル化したターボエンジンで、214 kW (287 hp)・430 N·mを発揮する。

安全性能も手が入れられ、側面衝突安全性が強化された。

経歴

2021年夏、テスト開始。テストドライバーはアンドレアス・ミケルセン、ヤン・コペツキー、クリス・ミーク、エミル・リンドホルムが担当した。

2022年

2022年6月14日、チェコのムラダー・ボレスラフで公開した。

実戦デビューはラリー・フィンランド (8月) が予定されたが、パーツ供給の問題から見送られた。その後ヨーロッパラリー選手権のバルム・チェコ・ラリー・ズリーン、世界ラリー選手権のアクロポリス・ラリー (9月)、ラリー・デ・エスパーニャ (10月) への出場を計画したが同様に見送り、最終的にヨーロピアン・ラリー・トロフィーのラウジッツ・ラリー (ドイツ、11月) へアンドレアス・ミケルセンがトクスポーツから出場した。ミケルセンは10ステージ中6ステージでステージベストタイムを獲得し、2位に20秒以上の差を付けて優勝した。

脚注

外部リンク

  • 公式ウェブサイト

新型シュコダ・ファビアRSラリー2がボヘミアラリーでコースカー、ドライバーはミケルセン ラリープラス

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シュコダ、新型ラリーカー『ファビアRSラリー2』を世界初公開。新エンジン搭載のほか各部を改善 autosport web

チェコの若手エリック・カイスがシュコダ・ファビアRSラリー2でWRC2にフル参戦 ラリープラス

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