『ハイウェイ・ライダー』(Highway Rider)は、アメリカ合衆国のジャズ・ピアニスト、ブラッド・メルドーが2010年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
アルバム『ラーゴ』(2002年)でメルドーと共同作業をしたジョン・ブライオンが、再びプロデューサーに起用された。
メルドーは本作でヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ホルン、バスーン、コントラバスーン、イングリッシュ・ホルンを含むオーケストラと共演しており、本作のオーケストレーションを作るに当たって、フランソワ・ローベがジャック・ブレルのために行った編曲や、ボブ・アルシヴァーがトム・ウェイツのために行った編曲に触発されたという。また、かつてメルドーを自分のバンドに迎えたジョシュア・レッドマンが、初めてメルドーのリーダー・アルバムでサイドマンを務めた。
2009年2月16日よりレコーディングが開始され、同年5月19日にはミキシングやマスタリングも含む作業が完了した。ジャケットには、リチャード・ミズラック撮影の写真「Drive-in Theatre, Las Vegas, 1987」が使用された。
反響・評価
アメリカの『ビルボード』では、総合アルバム・チャートのBillboard 200入りは果たせなかったが、トップ・ヒートシーカーズでは最高15位、ジャズ・アルバム・チャートでは3位を記録した。フランスでは2010年3月20日付の総合アルバム・チャートで初登場80位となり、10週連続でトップ200入りした。オランダのアルバム・チャートでは83位を記録し、同国において『メセニー・メルドー』(2006年、パット・メセニーとの連名)に続く自身2作目のトップ100アルバムとなった。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「メルドーの最も野心的で、自由奔放に創造され、深みのある情緒が味わえる作品」と評している。
トラック・リスト
全曲ともブラッド・メルドー作曲・編曲。
ディスク1
ディスク2
パーソネル
- ブラッド・メルドー - ピアノ、パンプ・オルガン、シンセサイザー、オーケストラル・ベルズ、手拍子
- ラリー・グレナディア - ベース(on Disc 1 - #2, #4, #7 / Disc 2 - #1, #3, #4, #6, #8)、手拍子(on Disc 2 - #2)
- マット・チェンバレン - ドラムス(on Disc 1 - #2, #4, #7 / Disc 2 - #3, #8)、パーカッション(on Disc 1 - #5 / Disc 2 - #1, #2)、手拍子(on Disc 2 - #2)
- ジェフ・バラード - ドラムス(on Disc 1 - #7 / Disc 2 - #1, #4, #6, #8)、パーカッション(on Disc 1 - #1, #5 / Disc 2 - #1, #2)、スネア・ブラッシュ(on Disc 1 - #2)、手拍子(on Disc 2 - #2)
- ジョシュア・レッドマン - ソプラノ・サクソフォーン(on Disc 1 - #1, #5 / Disc 2 - #2, #8)、テナー・サクソフォーン(on Disc 1 - #2, #7 / Disc 2 - #1, #3, #5)、手拍子(on Disc 2 - #2)
- ダン・コールマン - オーケストラ指揮(on Disc 1 - #1, #2, #6, #7 / Disc 2 - #1, #7, #8)
- The Fleurettes - ゲスト・ボーカル(on Disc 1 - #5)