უ(グルジア語: უნი、/ʊnɪ/)は、現行のグルジア文字の20番目の文字(正書法改正前は23番目)である。
使用
ジョージア語では円唇後舌め広めの狭母音[ʊ]を表す。記数法では「ჳ」と同じく数値400を表す。
ジョージア国内のラズ語でも使用されている。トルコ国内で使用されているラズ語ラテン・アルファベットの「U」に対応する。アブハズ語(1937年から1954年まで)およびオセット語(1938年から1954年まで)のグルジア文字表記法でも使用されていたが、現在はキリル文字が主に使われ、「У」と記される。
ジョージア語のラテン文字化では「U」と記す。グルジア語の点字では記号⠥(U 2825)となる。
歴史
古ジョージア語の時代には円唇後舌め広めの狭母音[ʊ]を表す単独の文字は存在せず、同じ発音はギリシア語の「ου」に倣い「ႭჃ」の2文字で表したが、中ジョージア語時代にようやく合字が形成され、現在の「უ」となっている。なお、対応するアソムタヴルリの単一文字として「Ⴓ」も発明されたが、古ジョージア語の時代には存在しなかった。