マグニトゴルスク市電(ロシア語: Магнитогорский трамвай)は、ロシア連邦の都市・マグニトゴルスク市内に存在する路面電車。2021年現在はマグニトゴルスク市が所有する企業であるマグニトゴルスク都市交通(Магнитогорский городской транспорт)、通称マグゴルトランス(МП «Маггортранс»)によって運営されている。
概要
ソビエト連邦時代の1935年1月18日に開通した、マグニトゴルスク市内を走る路面電車。当時、マグニトゴルスクは路線バスを含めた公共交通機関が存在せず、労働者の輸送手段として建設が実施された経緯を持つ。
2021年現在、マグニトゴルスク市電は市内に総延長73 km、営業キロ170 km以上という、ロシア連邦の中で6番目に大きな路線網を有している。マグニトゴルスク市はこの路線網を市内における重要な交通機関と位置付けており、2009年以降路線の運営を担当するマグゴルトランスは路線の改修や車両の近代化、新型電車の導入、電子カードの採用などの近代化を積極的に進めている。更に新規路線の開通も続いており、2019年12月31日には南部に全長2 kmの延伸が実施されている。
運行
2021年現在、マグニトゴルスク市電では以下の51系統が運行されている。この系統数はロシア連邦の路面電車においてモスクワ市電に次ぐ多さで、利用状況に応じ各系統とも運行時間が細かく設定されている他、一部系統は平日のみ運行する。また、日中に走行する大半の列車は終点から別の系統に切り替え、そのまま運行を続ける。
運賃については、紙の乗車券を購入した際は20ルーブルである一方、2019年から展開されている事前入金が可能なマグニトゴルスク交通カード(Магнитогорская транспортная карт、МТК)を用いた場合は17.5ルーブルとなる。また、2020年以降この電子カードや銀行振込により運賃を支払った場合、1時間以内なら別の系統へ乗り換えた場合の運賃が無料となる。
車両
2022年現在、マグニトゴルスク市電に在籍する車両形式は以下の通り。2000年代後半から2010年代にかけては一時的に新型車両の導入が途絶え、老朽化が進んだソ連時代の車両である71-605の更新工事が多数実施されたが、2018年以降は初の超低床電車(部分超低床電車)となる71-623の導入が続いた。2023年からは車内全体が低床構造となっている71-628の増備が進んでおり、2024年までに12両が導入される予定になっている。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- (ロシア語)“マグゴルトランスの公式ページ”. 2021年1月19日閲覧。