モジョ・メン(The Mojo Men)は、サンフランシスコを拠点とするアメリカのロックバンドである。1965年に結成され、1969年の解散まで何度か改名と人事異動を繰り返した。ビルボードホット100の最高位は、バッファロー・スプリングフィールドの「Sit Down, I Think I Love You」のカバーで、1967年に36位を記録している。
ヒストリー
シンガー/ベーシストのジム・アライモ(né James Charles Alamio、1938-1992)、ギタリストのポール・カーチョ、ドラマーのデニス・デカー、キーボードのドン・メチックはフロリダでのバンド仲間で1964年にサンフランシスコに移住して新しいバンドを結成した。そこで彼らは、後にスライ・ストーンとして知られるシルベスター・スチュワート(当時オータム・レコードのレコード・プロデューサーで、ボー・ブラメルズやザ・ヴェジタブルズなどのアーティストを手がけていた)と出会う。スチュワートとバンドはスライ・アンド・ザ・モジョ・メンという名前で数曲録音したが、スチュワートはその結果に満足せず、リリースしないことを選択した。その後も、モジョメン初のビルボードホット100チャート入りを果たした「Dance with Me」(1965年)や「She's My Baby」(1966年)でソングライター、プロデューサーとしてバンドと協働した。
1966年にデカーが脱退し、代わりに元ヴェイタブルの女性ドラマー/ボーカリスト、ジャン・エリコが加入した。その後、モジョ・メンは所属のオータムレコードが倒産し、リプリーズ・レコードに吸収された事によって移籍することになり、それまでのブリティッシュ・インヴェイジョンに影響を受けたガレージ・ロック・スタイルをポップ/フォーク・ロックへと進化させた。1967年、バンドはバッファロー・スプリングフィールドの「Sit Down, I Think I Love You」のバロック・カヴァー・バージョンをリリースした。スティーヴン・スティルスが作曲し、ヴァン・ダイク・パークスによってアレンジされたこの曲は、モジョ・メンの最初で唯一のトップ40シングルとなった。1968年にメチックが脱退し、残されたトリオはバンド名をザ・モジョ、さらにモジョと短縮して、GRTレコードから唯一のスタジオアルバム『モジョ・マジック』を発表した。バンドは1969年に解散した。
1972年に発売されたガレージ・ロック・コンピレーション・アルバムの代表作、『ナゲッツ:オリジナル・アーティファクツ・フロム・ザ・ファースト・サイケデリック・エラ、1965-1968』に「Sit Down, I Think I Love You」が収録された。サンデイズド・ミュージックは1995年から2003年にかけて3枚のモジョ・メンのコンピレーションアルバムをリリースし、2008年にはBig Beat Recordsからコンピレーション『Not Too Old to Start Cryin': The Lost 1966 Masters』をリリースした。バンドのシングル「She's My Baby」は、カニエ・ウェストの2010年のアルバム『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』の収録曲「Hell of a Life」でサンプリングされた。
クルチオはニューヨーク州ロチェスターにミュージック・アメリカ・スタジオを設立し、メタリカのデビュー・スタジオ・アルバム『キル・エム・オール』(1983年)を制作した。2018年9月10日、74歳で死去した。
ディスコグラフィー
スタジオアルバム
コンピレーション・アルバム
シングル
脚注
外部リンク
- The Mojo Men - Discogs(英語)