奥津町(おくつちょう)は、かつて岡山県の北部(苫田郡)にあった町である。現在は合併により鏡野町の一部となり、町役場は鏡野町役場奥津振興センターとなっている。
町勢
中国山地に位置し、大半が山林である。鳥取県と境を接していた。また吉井川の上流にあたり奥津渓(国の名勝)がある。他、美作三湯の一つに数えられる奥津温泉がある。
町の南部には2005年に完成した苫田ダムがあるが、1959年の奥津町発足時より町を挙げて反対運動を展開した。移転前の旧町役場があり、町の中心であった下原地区はダムの湖底に沈んだ。
沿革
- 1957年(昭和32年) - 苫田ダム建設構想が発表される。
- 1959年(昭和34年)
- 4月1日 - 苫田郡苫田村・羽出村・奥津村の3村が合併し町制施行、奥津町となる。
- 6月 - 奥津町議会が苫田ダム阻止特別委員会条例を可決、制定。
- 1994年(平成6年)8月 - 奥津町議会が苫田ダム阻止特別委員会条例の廃止を可決。35年に及んだダム建設反対運動が終結する。反対運動が終結したことにより、湖底に沈む予定の家の多くは町外(津山市、旧・鏡野町等)に転居した。過疎化が進行していたが、これによりさらに人口が激減した。
- 1999年(平成11年)6月 - 苫田ダム着工。
- 2005年(平成17年)3月1日 - 鏡野町(初代)・上齋原村・富村との対等合併により新・鏡野町が発足。同月末、苫田ダム完成。
教育
- 奥津町立奥津小学校(現在は鏡野町立)
- 奥津町立羽出小学校(1992年3月31日閉校)
- 奥津町立奥津中学校(2016年3月31日閉校)
交通
鉄道
町内を鉄道路線は通っていない。最寄り駅はJR西日本姫新線院庄駅。
バス
- 中鉄北部バス 石越線、奥津温泉線
- 鏡野町コミュニティーバス マルナカ・上斎原線(中鉄北部バス運行)
- 岡山・倉敷・津山 - 森林公園線(臨時バス運行年2回)
道路
- 国道179号
- 岡山県道56号湯原奥津線
- 岡山県道75号加茂奥津線
- 岡山県道・鳥取県道116号羽出三朝線
- 岡山県道445号下和奥津川西線
- 道の駅奥津温泉
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 奥津渓
- 奥津温泉
- 歌の小径
脚注
関連項目
- 岡山県の廃止市町村一覧
外部リンク
- 苫田郡西部合併協議会(総務省 合併デジタルアーカイブ)
- 追想:七十八市町村時代-奥津町(岡山県立図書館メディア工房)
- 奥津町(2005/02/15アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project