瀧川 鯉朝(たきがわ りちょう)は落語の名跡。滝川鯉朝とも表記。古くは三遊亭鯉朝として名乗っていた。
- 初代三遊亭鯉朝 - 後∶四代目三遊亭圓生
- 二代目三遊亭鯉朝 - 後∶初代三遊亭圓左
- 三遊亭鯉朝 - 後∶橘家小圓喬
瀧川 鯉朝(たきがわ りちょう、1968年1月30日 - )は、高知県高知市出身の落語家。東京デザイナー学院出身。血液型はB型。
愛称は「昆虫くん」(小柄な体格と不審な挙動から、兄弟子である春風亭昇太によって命名)。
概要
真っ当な古典落語とともに、ブラックでマニアックな新作落語も得意とする。
橘左近に寄席文字を指導され、余芸とは思えぬ腕前を持っている。
テレビドラマ『タイガー&ドラゴン』では出囃子の制作、演奏に参加。劇中の落語の指導助手を務めた。
同郷の漫画家横山隆一に直接描いてもらったキャラクター「フクちゃん」を手拭の柄にしている。また漫画家川島よしおとも親交があり、落語会のチラシなどを描いてもらっている。また、と学会との親交も深く、真打披露興行の際には、と学会から贈られた紋章入りの幔幕を背景に高座を務め、これをきっかけに同会に入会している。
同じく同郷の漫画家西原理恵子のファンであり、トークショーの司会を務めた縁で、真打昇進時に作成した手拭の柄を描いてもらっている。
略歴
- 1992年
- 8月:5代目春風亭柳昇に入門。前座名は春風亭柳吾。
- 9月:浅草演芸ホールで初高座。演題は「狸札」。
- 1996年9月:二ツ目昇進。春風亭昇輔に改名。
- 2003年6月:師匠柳昇が死去。それに伴い、兄弟子の春風亭鯉昇(当時)門下へ移籍。
- 2006年5月:春風亭柳之助、春風亭昇乃進とともに真打昇進。瀧川鯉朝と改名。
- 2008年:高知県観光特使に就任。
人物
高知県出身の初の真打。
真打昇進と同時に名前が変わることを母親に電話報告したところ、『お前の取柄は春風亭という名前(亭号)“だけ”だったのに、なぜそれを棄てるのか』と嘆かれた(本人談)。
2006年3月26日放送の「笑点」(日本テレビ)で、落語協会5名、落語芸術協会3名の合同で真打昇進披露口上が放送され、鯉朝を含む落語芸術協会の3人はなぜかその場で組体操を披露した(鯉朝以外の昇進者は、落語協会から柳家獅堂、林家久蔵、柳家三三、6代目柳亭左龍、3代目柳家甚語楼。落語芸術協会から春風亭柳之助、春風亭昇乃進)。
2006年4月16日の真打昇進時のパーティーは客船ロイヤルウイングで行われ、落語界初の船上パーティーとなった。また、昇進直後の5月6日にインボイス西武ドームで行われた西武ライオンズ対ソフトバンクホークス戦では「高知デー」ということで黒紋付姿で始球式を行った。
上方落語家とも親交が深く、彦八まつり(上方落語協会主催)に、毎年東京の落語家団体(落語芸術協会)所属の落語家として参加している唯一の落語家であり、芸協らくごまつりにも反映させている。
2014年、兵庫県の知人から上方落語用の見台の無償提供を受け、新宿末廣亭・浅草演芸ホール・池袋演芸場に見台を寄贈している。
得意演目
古典
- 左甚五郎もの
- 竹の水仙
- ねずみ
- 荒大名の茶の湯
- 心眼
新作落語
- お父さんの秘密基地
- 夜のてんやもの(店屋物)
- 世直し天誅隊
- ミス南千住
- 街角のあの娘
出演
テレビ番組
- ドキュメント72時間「浅草・演芸場 人生は笑いとともに」(2022年7月15日、NHK総合)
ラジオ番組
- 「落語家・鯉朝の東京演芸ショー」(高知放送ラジオ 日曜17:30 - 17:45)レギュラー
インターネット出演
- お台場寄席DOUGA(フジテレビ無料動画サイト「
見参楽 」)
DVD
- ワザオギ落語会 vol.10(2014年、ワザオギ) 「街角のあの娘」収録
CD
- 王様落語会シリーズ 瀧川鯉朝(2012年、キング)「あいつのいない朝」「竹の水仙」収録
書籍
- さかもと瓢作「マンガで読む名作落語三昧」(実業之日本社、2012年)*落語解説(表紙には鯉朝の名前は無し)ISBN 9784408174259
弟子
二ツ目
- 春風亭昇輔
- 瀧川
蛙朝
前座
- 瀧川うりぼう
色物
- 坂本頼光 - 活動弁士
関連項目
- 落語家一覧
- 落語芸術協会
脚注
外部リンク
- 瀧川鯉朝 (@takigawa_richou) - X(旧Twitter)
- 瀧川鯉朝ブログ 鯉朝のすいぞくかん - Ameba Blog
- 瀧川鯉朝 - 落語芸術協会
- アーティストプロフィール 瀧川鯉朝(ラジオデイズ)