株式会社日本リサーチセンター(にほんリサーチセンター、略称:NRC)は、1960年に設立された市場調査およびマーケティング調査の専門企業である。企業や行政機関からの依頼に基づき、市場動向の把握、消費者行動の解析、製品やサービスの評価など幅広い調査活動を行っている。
概要
- 正式名称: 株式会社日本リサーチセンター
- 略称: NRC
- 設立: 1960年(昭和35年)
- 本社所在地: 東京都墨田区江東橋4丁目26番5号
- 従業員数: 約130名
- 主な事業内容:
- 訪問調査:対面でのアンケート調査やインタビュー
- 郵送調査:広域のサンプルから均一な意見を収集
- インターネット調査:オンラインアンケートによる迅速なデータ取得
- 定性調査:グループディスカッションや深層インタビュー
- 海外調査サービス:現地パートナーと連携し、各国市場環境に合わせた調査を実施
- 取得認証および加盟団体: ISO認証、プライバシーマーク取得
沿革
- 1960年(昭和35年) - 株式会社日本リサーチセンター設立
- 1968年(昭和43年) - 定例世論調査「中央調査」開始
- 1973年(昭和48年) - アジア地域での調査ネットワークを拡大
- 1985年(昭和60年) - コンピュータ支援調査システム導入
- 1995年(平成7年) - インターネット調査部門設立
- 2000年(平成12年) - ISO9001認証取得
- 2010年(平成22年) - 創立50周年
- 2015年(平成27年) - データ分析専門部署設立
- 2020年(令和2年) - 創立60周年、デジタルリサーチプラットフォーム強化
事業内容
- 市場調査 - 製品開発、ブランド戦略、広告効果測定など、企業のマーケティング活動を支援。
- 世論調査 - 内閣支持率や政党支持率など、政治意識調査や社会問題の意識調査を実施。
- 社会調査 - 国民生活や価値観の変化、社会問題に関する研究を行い、学術機関や政府機関と共同研究。
- 国際調査 - アジア中心の海外拠点ネットワークを活用し、多国間比較調査や海外市場調査を実施。
- データ分析サービス - 調査データの二次分析、ビッグデータ解析、AI活用による予測モデル構築。
調査手法
- 訪問面接調査
- 郵送調査
- 電話調査(RDD方式含む)
- インターネット調査
- グループインタビュー
- デプスインタビュー
- エスノグラフィック調査
- ミステリーショッパー調査
- モバイル調査
- オンラインコミュニティ調査
組織体制
本社は東京、大阪、名古屋などに支社を持ち、全国に調査ネットワークを有する。海外にも提携拠点を持ち、従業員数は約300名(2023年現在)。
特徴と強み
- 調査品質への取り組み - 標本設計の厳密性、調査員教育の充実、データクリーニングの徹底を実施。ISO9001認証取得。
- 研究開発 - 行動経済学や心理学を活用した調査設計、AIを活用したデータ分析手法の開発。
- 学術的貢献 - 調査データの二次利用を通じた研究支援、学術機関との共同研究を実施。
主要プロジェクト
- 「日本人の国民性調査」(継続的実施)
- 「生活価値観調査」(年次調査)
- 「メディア接触動向調査」(四半期調査)
- 「選挙予測調査」(主要選挙時)
- 「国際比較意識調査」(多国間共同研究)
社会的役割
企業の意思決定や政策立案、学術研究を支援し、調査倫理の遵守や個人情報保護にも注力。
参考文献
- 『日本の世論調査史』(2005年、調査出版社)
- 『市場調査ハンドブック』(2015年、マーケティング研究所)
- 『データでみる日本の60年』(2020年、日本リサーチセンター編)
外部リンク
- 日本リサーチセンター公式ウェブサイト
- 日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)