「勝手に逃げろ/人生」のシナリオ』(かってににげろ じんせい-、仏語 Scénario de 'Sauve qui peut (la vie)' )は、1979年(昭和54年)にジャン=リュック・ゴダールが監督した、フランスの短篇映画である。『勝手に逃げろ/人生』のプレゼン用フィルムとして製作されたビデオ映画である。

概要

1979年(昭和54年)、7年間の活動拠点であったフランス・イゼール県グルノーブルから、ゴダールとアンヌ=マリー・ミエヴィルは、スイス・ヴォー州ロールに移住、工房を構えた。ゴダールは同地に「JLGフィルム」を設立し、1968年(昭和43年)8月の「商業映画との決別宣言」以来、12年ぶりに商業映画に復帰すべく、『勝手に逃げろ/人生』の準備を開始する。フランス国立映画センター(CNC)からの助成金を得るべく、同センターへのプレゼンとして構想を示すために、本作は製作された。

イザベル・ユペール、ミウ・ミウ、ジャック・デュトロンという、当時フランスのスター俳優・女優を起用すべく、アーカイブ・フッテージやスチル写真を素材として、本作は編集された。ゴダール自身のナレーションにより構想が語られる。『勝手に逃げろ/人生』のイギリスでのタイトル『Slow Motion』(スローモーション)がやがて示すように、本作でも、ゴダールは「スローモーション」のへの興味をこの時点で提示している。「ディゾルヴ」、ゴダール特有の手法である「スーパーインポーズ」の効用についても語る。

「旗は行く "Le drapeau va
 景色のなかを au paysage
 汚れた、 immonde,
 そして私たちの粗野なことばが et notre patois
 かきならす étouffe
 太鼓を」 le tambour"
 ランボー à Rimbaud

エドワード・ホッパーの絵画、アメリカ映画からのスチール写真の引用、カール・テホ・ドライヤー監督の『裁かるゝジャンヌ』(1927年)からのスチル写真が引用され、スター俳優の写真とのオーバーラップで出演を印象づけている。音楽は、最後の「音楽」について語るパートまでは、いっさい入らない。

その後、『勝手に逃げろ/人生』のキャストには、ミウ・ミウに代わってナタリー・バイが起用され、脚本には、ピエール・エテックスやルイス・ブニュエルの脚本家、ジャン=クロード・カリエールを導入、アラン・サルドがプロデューサーとして段取りを行なった。同年9月17日にクランクイン、同年11月22日にクランクアップした。『勝手に逃げろ/人生』のロケーション撮影は、スイス・ジュネーヴ州の州都ジュネーヴ、ヴォー州のラック・ド・ジュー、ローザンヌ、ル・リュー、ニヨンで行なわれた。

本作は現在、TV5でも放映され、特集上映等で上映される作品である。

スタッフ・キャスト

  • 監督・脚本・編集・ナレーション : ジャン=リュック・ゴダール
  • 出演 : イザベル・ユペール、ミウ・ミウ、ジャック・デュトロン
  • 製作会社 : JLGフィルム

関連事項

  • ジャン=リュック・ゴダール監督作品一覧
  • JLGフィルム

外部リンク

  • Scénario de 'Sauve qui peut la vie' - IMDb(英語)

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「真面目なシナリオが相方から渡されるのですが… 簡易的なキャラ絵が平和過ぎて毎回刺さるのよ(^o^) 」火鳥満月(ひのとり まんげつ)の漫画

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