崩壊:スターレイル』(ほうかい:スターレイル、中国語: 崩坏: 星穹铁道、英語: Honkai: Star Rail)は、miHoYoによって開発・運営される基本プレイ無料コンピュータRPG。miHoYoが展開する『崩壊』シリーズの一作であり、プレイヤーは銀河を旅する開拓者となって様々な星を巡る。2023年4月26日にiOS、Android、Microsoft Windowsでの配信が開始され、2023年10月11日にはPlayStation 5での配信が開始し、PS5パッケージ版『崩壊:スターレイル 開拓者エディション』が2025年1月31日に発売された。

ゲームシステム

プレイヤーは、最大で4名のキャラクターから1つのチームを編成して操作する。キャラクターはそれぞれ異なる属性と「運命」と呼ばれる役職を持つ。「属性」には虚数・量子・雷・炎・風・氷・物理の7つが存在し、「運命」にはバランス型の「壊滅」、単体攻撃の「巡狩」、複数攻撃の「知恵」、強化の「調和」、敵弱体化の「虚無」、回復の「豊穣」、守りの「存護」が存在する。2025年1月15日のアップデートにて「記憶」が実装された。

プレイヤーは3Dのフィールドを自由に移動することができる。フィールド内は敵が存在し、これを攻撃することで戦闘が始まる。本作の戦闘はターン制であり、プレイヤーは各キャラクターの行動時にコマンドを選択する。敵にはそれぞれ弱点の属性が設けられており、その属性で攻撃することで「靭性」と呼ばれる弱点ゲージを破壊することが出来る。

本作のメインストーリーは「開拓クエスト」と呼ばれ、このほか、各キャラクターの背景に焦点を当てた「同行クエスト」や、サイドクエストにあたる「冒険クエスト」が設けられている。

本作には「忘却の庭」と「模擬宇宙」と呼ばれる戦闘イベントが常設されている。「忘却の庭」ではプレイヤーは定められたターン数以内に敵を倒すことを目的とする。「模擬宇宙」はローグライクに似たシステムが取られており、プレイヤーは複数のステージを攻略し「祝福」と呼ばれるボーナスを得ながらボスを倒すことを目的とする。

ストーリー

主人公である開拓者は、宇宙ステーションで長い眠りについていた。ある日、宇宙ステーションが「反物質レギオン」と呼ばれる勢力に襲撃される。そのさなか、開拓者は星核ハンターである「カフカ」らによって目を覚まされ「星核」と呼ばれる力を体内に埋め込まれる。星穹列車と呼ばれる宇宙を旅する列車の一員である「三月なのか」と「丹恒」によって救出された開拓者は、星核を調査するため、星穹列車の一員となって銀河を旅する。

登場キャラクター

星穹列車

星穿列車は開拓の星神「アキヴィリ」が乗って星海を開拓していた列車。アキヴィリが死亡したあと、姫子が列車を修復し、開拓者「ナナシビト」として星海を開拓する。

星核ハンター

宇宙ステーション「ヘルタ」

宇宙ステーション「ヘルタ」はヘルタの宇宙ステーション。

ベロブルグ

ベロブルグは常に雪で覆われた星。

仙舟同盟

仙舟・羅浮は大型の宇宙船。

ピノコニー

アスデナ星系にそびえ立つ巨大な建築物。「ホテル・レバリー」がランドマーク。

オンパロス

スターピースカンパニー

巡海レンジャー

銀河


開発

これまでmiHoYoは『崩壊3rd』や『原神』といったアクションRPGを中心に開発してきたが、『崩壊:スターレイル』はコマンド・ターン制RPGとして開発された。本作のプロデューサーであるDavid Jiangによると、ユーザーリサーチの結果、コマンド・ターン制RPGの需要が高く、また、『崩壊3rd』の操作が難しくてプレイできないというユーザーの声があったことなどから、戦略性を重視したRPGが世界的に成功する可能性があると判断した。また、『崩壊』シリーズに新しい方向の作品を作るという企画が立ち上がり、2019年に『崩壊:スターレイル』の開発が始まった。

David氏は、一番影響を受けた作品に『ペルソナ5』を挙げている。『崩壊:スターレイル』のチームメンバーの多くは「ペルソナ」シリーズをプレイしており、又、奈須きのこの作品に若い頃からたくさん触れて育っており、『Fate』シリーズとTYPE-MOON作品にも影響を受けている。企画を作り始めた段階で「どんなお話を作ろうか」という議題になった時に具体的な作品像は浮かんでいなかったが「英雄(ヒーロー)の物語にしたい」というイメージだけは脳内にあり、その時に思い浮かべた「英雄像」が、「Fate」シリーズに登場するサーヴァントやキャラクターたちだったと語っている。

開発チームは500人で構成された。シリーズ前作にあたる『崩壊3rd』は地球を舞台としながらも、宇宙という要素が登場し、地球以外の惑星が存在することがストーリーの中で示唆されていた。『崩壊:スターレイル』の開発にあたっては、この宇宙の話を展開することが決まり、列車に乗り様々な惑星を巡るという設定が誕生した。開発にあたっては、まず舞台となる星の世界観やテーマが決められ、そこからキャラクターが作られ、最後にストーリーが制作された。

2021年10月から11月にかけて最初のクローズドベータテストが実施された。このベータテストのユーザーアンケートでは没入感が足りなかったという声が多く、これを受けてNPCやフィールドの再検討が行われた。2022年5月から6月にかけては2度目のクローズドベータテストが実施された。また、2023年2月からはファイナルベータテストが実施された。

リリース

『崩壊:スターレイル』は2023年4月26日にiOS、Android、Microsoft Windows向けに配信が開始された。また、PlayStation 5でのリリースは事前登録を経て2023年10月11日に開始された。プロデューサーのDavid Jiangによると、少なくとも6年間の運営が想定されている。

評価

『崩壊:スターレイル』はMetacriticのレビュアーから「generally favorable」の評価を受けた。2022年に行われたGolden Joystick Awards 2022においては「Most Wanted Game」にノミネートされた。

本作はmiHoYoの前作である『原神』との比較が行われている。AutomatonのTakayuki Sawahataは、本作には育成システムや物語の性質など『原神』と多くの共通項が設けられながらもターン制の戦闘やアクション要素を取り払ったフィールドデザインにしたことで幅広い消費者の需要にこたえられるようになったと評している。

ゲームシステムについて、EurogamerのJessica Orrは、自動戦闘や2倍速機能によってターン制ながら戦闘が楽しいものになっていると評している。また、IGNのJess Reyesは、戦略性がありながらもカジュアルなプレイヤーにとっても楽しめる内容になっていると評している。

世界観について、IGNのJess Reyesは、魅力的であるうえにサイドクエストや対話可能なオブジェクトによってより一層活発になっていると評している。

商業的評価

Sensor Towerの調査によると『崩壊:スターレイル』はリリースから10日間で1億米ドルを売り上げた。市場別では中国が44%、日本が22%、アメリカ合衆国が12%を占めた。

タイアップ

2023年
  • ウェンディーズ・ファーストキッチン(10月11日 - 11月8日)
2024年
  • マリオンクレープ(1月12日 - 1月28日)
  • 豊島園 庭の湯(1月17日 - 2月18日)
  • ローソン(4月2日 - )
  • 西武鉄道(4月8日 - 5月10日)

ショートアニメ

2023年5月10日より公式YouTubeチャンネル、公式X(旧Twitter)、公式TikTokにてショートアニメが公開された。

各話リスト

脚注

出典

注釈

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • 崩壊:スターレイル (@houkaistarrail) - X(旧Twitter)
  • 崩壊:スターレイル - YouTubeチャンネル
  • 崩壊:スターレイル公式 (@houkaistarrail_jp) - TikTok

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