ショウジョウバカマ属(ショウジョウバカマぞく、学名:Heloniopsis 、漢字表記:猩々袴属)はシュロソウ科(メランチウム科: APG植物分類体系による分類)の属の1つ。従来の多くの分類体系ではユリ科に分類されていた。

特徴

多年草。地下にある根茎は太く短い。根出葉は狭長楕円形から狭倒披針形でロゼット状になる。花は、花茎の先端に数個が短い総状花序になってつく。花被片は6個あり、倒披針形または倒卵状長楕円形で、横向きまたは下向きに咲く。花被片は花後も落ちず、残る。雄蕊は6個あり、葯は外向き。子房は上位で3室あり、各室に多数の胚珠があり、花柱の先端は分かれない。果実は蒴果で、星状に3裂する。種子には両端に長い糸状の付属体がつく。

日本、台湾、朝鮮に6種あり、日本には3種ある。

この節での「日本の種」「国外の種」の定義は、下記<注釈>のとおり。

日本の種

  • コショウジョウバカマ Heloniopsis kawanoi (Koidz.) Honda - 日本では、鹿児島県の奄美大島・徳之島、沖縄県の沖縄島・石垣島・西表島に分布する。国外では、台湾に分布する。環境省レッドリストの絶滅危惧II類(VU)。
  • オオシロショウジョウバカマ Heloniopsis leucantha (Koidz.) Honda - 日本固有種。鹿児島県の徳之島、沖縄県の沖縄島北部・石垣島・西表島に分布する。環境省レッドリストの絶滅危惧IB類(EN)。
  • ショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis (Thunb.) Tanaka - 日本では、北海道、本州、四国、九州に分布する。国外では、樺太、朝鮮に分布する。
    • ツクシショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis (Thunb.) Tanaka var. yakusimensis (Masam.) Ohwi - 九州の山地に分布する。
    • シロバナショウジョウバカマ Heloniopsis orientalis (Thunb.) Tanaka var. flavida (Nakai) Ohwi - 本州の関東地方以西、四国に分布する。

国外の種

  • Heloniopsis koreana Fuse, N.S.Lee & M.N.Tamura - 朝鮮に分布
  • Heloniopsis tubiflora Fuse, N.S.Lee & M.N.Tamura - 朝鮮に分布
  • Heloniopsis umbellata Baker - 台湾に分布

ギャラリー

脚注及び注釈

参考文献

  • 佐竹義輔・大井次三郎・北村四郎他編『日本の野生植物 草本I単子葉類』、1982年、平凡社
  • 米倉浩司・梶田忠 (2003-)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
  • Heloniopsis -The Plant List

ツクシショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ

尾瀬マウンテンガイド・ショウジョウバカマ

Heloniopsis orientalis (ショウジョウバカマ) Wild Flowers, Garden, Nature, Plants

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