床丹駅(とこたんえき)は、かつて北海道(網走支庁)常呂郡佐呂間町字若里に設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線の駅(廃駅)である。電報略号はトコ。事務管理コードは▲122403。
歴史
- 1936年(昭和11年)10月17日 - 鉄道省湧網西線の計呂地駅 - 中佐呂間駅(後の佐呂間駅)間開通に伴い、一般駅として開業。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1953年(昭和28年)10月22日 - 中湧別駅 - 網走駅間全通により路線名を湧網線に改称、それに伴い同線の駅となる。
- 1960年(昭和35年)12月1日 - 貨物の取り扱いを廃止。
- 1972年(昭和47年)2月8日 - 荷物の取り扱いを廃止し、同時に無人駅化。
- 1987年(昭和62年)3月20日 - 湧網線の全線廃止に伴い、廃駅となる。
駅名の由来
当駅が所在した地、字若里附近を流れる川の名より。アイヌ語由来であるが、「なくなった・村(コタン)」を意味する「トゥコタン(tu-kotan)」、あるいは「沼・村」を意味する「トコタン(to-kotan)」などの説があり、特定しがたい。
後者については、サロマ湖畔にあるために付けられたと考えられる。
駅構造
廃止時点で、島式ホーム(片面使用)1面1線を有する地上駅であった。ホームは、線路の東側(網走方面に向かって左側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた。かつては島式ホーム1面2線を有する、列車交換可能な交換駅であった。使われなくなった駅舎側の1線は、交換設備運用廃止後は撤去されたが、ホーム前後の線路は転轍機の名残で湾曲していた。
無人駅となっていたが、有人駅時代の駅舎が残っていた。駅舎は構内の東側に位置し、旧線跡を渡りホームを結ぶ通路で連絡した。無人化後も清掃が行き届いていた。
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
駅周辺
- 国道238号(オホーツク国道)
- ピラオロ台 - 駅から北東に約4.2km。サロマ湖を見渡す展望台。
- 床丹川
- 佐呂間町ふれあいバス(フリー乗降区間につき停留所はなし)
駅跡
2011年(平成23年)時点では、草生した空地に駅跡と線路跡があるのみとなっている。また、以前は駅への取り付け道路入口部分に「床丹」バス停留所が設けられていた。
2017年(平成29年)時点では、駅周辺の線路跡は一部が道路へと転用されている。
隣の駅
- 日本国有鉄道
- 湧網線
- 計呂地駅 - <浜床丹仮乗降場> - 床丹駅 - <若里仮乗降場> - 佐呂間駅
脚注
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 特定地方交通線