別海駅(べっかいえき)は、かつて北海道野付郡別海町(べつかいちょう)別海旭町に設置されていた、北海道旅客鉄道(JR北海道)標津線の駅(廃駅)である。電報略号はヘカ。事務管理コードは▲111723。

歴史

  • 1933年(昭和8年)12月1日:国有鉄道標津線の西別駅(にしべつえき)として開業。一般駅。釧路機関庫西別駐泊所設置。
  • 1934年(昭和9年)10月1日:釧路機関庫西別駐泊所廃止。
  • 1976年(昭和51年)
    • 8月:駅舎改築に着手。これに際して別海町が鉄道利用債を負担。
    • 12月1日:新駅舎落成。別海駅に改称。併せて別海町により駅前広場・駐車場・バス乗降場・緑地・観光案内所を整備。
  • 1980年(昭和55年)4月30日:貨物の取り扱いを廃止。
  • 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取り扱いを廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる。
  • 1989年(平成元年)4月30日:標津線の全線廃止に伴い、廃駅となる。

駅名の由来

旧称である西別は旧地区名であり、現在の西別川のアイヌ語名「ヌウㇱペッ(nu-us-pet)」(豊漁の・川)に由来する。

その後1976年(昭和51年)の駅舎改築に際して、町名に合わせる形で改名されている。この改名に際し、別海町は各種表記の修正や乗車券類の廃棄費用として、456,516円を負担している。

なお、駅名は「べかい」であるが、のちに町名の読みは公的には「べかい」に統一されている。また「別海」の地名自体は本来、同町海岸沿いの本別海地区のアイヌ語名を発祥とするが、1934年(昭和9年)に村役場が西別に移ったことで地名も移動した。

駅構造

貨物及び荷物取り扱い廃止までは、駅舎に接する単式ホームと島式ホームからなる国鉄型配線の2面3線を有する列車行き違い可能駅であった。このうち島式ホームの外側の線は副本線として主に貨物の留置き、あるいは構内東側からの貨物の積降用に使用された。駅舎は構内の西側(中標津方面に向かって左側)にあり、駅舎横の中標津側には貨物積降場が設けられ、中標津側から駅舎横まで貨物積降線が1本引き込まれていた。このため駅舎前のホームは厚床寄り、島式ホームは中標津寄りにずれて置かれ、駅舎側ホームの駅舎正面から島式ホームの厚床側端へ線路を横切る形で連絡通路があった。

貨物及び荷物取り扱い廃止後は副本線と貨物積降線が撤去され、廃駅となるまで相対式(※単式と島式の片面使用)ホーム2面2線を有する列車行き違い可能駅であった。

廃止時点での駅舎は1976年(昭和51年)に落成した鉄骨造平屋のものであった。駅の近くには、この線が完成する以前の1929年(昭和4年)から1956年(昭和31年)まで、最盛期の1939年(昭和14年)から1949年(昭和24年)には別海町上春別の春日停車場を経て同線本線の西春別駅前(新西春別停車場)まで繋がる、殖民軌道西別線の停車場が置かれていた。

利用状況

乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。

駅周辺

  • 別海町役場
  • 別海郵便局
  • 町立別海病院
  • 北海道別海高等学校
  • コープさっぽろ べつかい店
  • フクハラ 別海店

現況

  • 駅跡地には多目的交流館「ぷらと」が建っており、バス乗り場となっている。
  • バス待合室、別海町商工会、レストラン「ていしゃ場」
  • キヨスクも旧駅舎に引き続き入居していたが、2015年中に閉店となった。
    • 根室交通
      • 都市間バス「オーロラ号」:札幌駅前(全日空札幌支店前)方面(北都交通と共同運行)
      • 標津線代替バス:厚床駅方面、中標津バスターミナル方面
      • 中標津空港連絡バス:根室駅方面、中標津空港方面
    • 別海町地域生活バス(国鉄バス釧根線代替)
      • 西春別駅方面、尾岱沼方面など

隣の駅

北海道旅客鉄道
標津線(支線)
平糸駅 - 別海駅 - 奥行臼駅

脚注

関連項目

  • 特定地方交通線

【散策】別海町 旧別海村営軌道 YouTube

別海町役場周辺

別海町 ここまで来るとべつせかい

別海町役場周辺

標津線