1973年 ウィンブルドン選手権(1973ねんウィンブルドンせんしゅけん、The Championships, Wimbledon 1973)は、イギリス・ロンドン郊外にある「オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ」にて、1973年6月25日から7月8日にかけて開催された。

大会の流れ

  • 男子シングルスは「128名」の選手による通常の7回戦制で行われた。シード選手は8名。
  • 女子シングルスは「96名」の選手による7回戦制で行われ、32名の選手は「1回戦不戦勝」(抽選表では“Bye”と表示)があった。シード選手は8名。シード選手でも、1回戦から出場した人と、2回戦から登場した人がいる。2回戦から登場した選手が初戦敗退の場合は「2回戦=初戦」と表記する。

シード選手

男子シングルス

  1.  イリ・ナスターゼ (4回戦)
  2.  ヤン・コデシュ (初優勝)
  3.  ロジャー・テーラー (ベスト4)
  4.  アレックス・メトレベリ (準優勝)
  5.  ジミー・コナーズ (ベスト8)
  6.  ビョルン・ボルグ (ベスト8)
  7.  オーウェン・デビッドソン (4回戦)
  8.  ユルゲン・ファスベンダー (ベスト8)

女子シングルス

  1.  マーガレット・スミス・コート (ベスト4)
  2.  ビリー・ジーン・キング (優勝、2年連続5度目)
  3.  イボンヌ・グーラゴング (ベスト4)
  4.  クリス・エバート (準優勝)
  5.  ロージー・カザルス (ベスト8)
  6.  バージニア・ウェード (ベスト8)
  7.  ケリー・メルビル (ベスト8)
  8.  オルガ・モロゾワ (ベスト8)

大会経過

男子シングルス

準々決勝

  • サンディ・マイヤー vs. ユルゲン・ファスベンダー 3-6, 4-6, 6-3, 6-4, 6-4
  • アレックス・メトレベリ vs. ジミー・コナーズ 8-6, 6-2, 5-7, 6-4
  • ロジャー・テーラー vs. ビョルン・ボルグ 6-1, 6-8, 3-6, 6-3, 7-5
  • ヤン・コデシュ vs. ビジャイ・アムリトラジ 6-4, 3-6, 4-6, 6-3, 7-5

準決勝

  • アレックス・メトレベリ vs. サンディ・マイヤー 6-3, 3-6, 6-3, 6-4
  • ヤン・コデシュ vs. ロジャー・テーラー 8-9, 9-7, 5-7, 6-4, 7-5

女子シングルス

準々決勝

  • マーガレット・スミス・コート vs. オルガ・モロゾワ 4-6, 6-4, 6-1
  • クリス・エバート vs. ロージー・カザルス 6-2, 4-6, 6-2
  • イボンヌ・グーラゴング vs. バージニア・ウェード 6-3, 6-3
  • ビリー・ジーン・キング vs. ケリー・メルビル 9-8, 8-6

準決勝

  • クリス・エバート vs. マーガレット・スミス・コート 6-1, 1-6, 6-1
  • ビリー・ジーン・キング vs. イボンヌ・グーラゴング 6-3, 5-7, 6-3

決勝戦の結果

男子シングルス
  • ヤン・コデシュ vs. アレックス・メトレベリ 6-1, 9-8, 6-3
女子シングルス
  • ビリー・ジーン・キング vs. クリス・エバート 6-0, 7-5
男子ダブルス
  • ジミー・コナーズ& イリ・ナスターゼ vs. ニール・フレーザー& ジョン・クーパー 3-6, 6-3, 6-4, 8-9, 6-1
女子ダブルス
  • ビリー・ジーン・キング& ロージー・カザルス vs. フランソワーズ・デュール& ベティ・ストーブ 6-1, 4-6, 7-5
混合ダブルス
  • オーウェン・デビッドソン& ビリー・ジーン・キング vs. ラウル・ラミレス& ジャネット・ニューベリー 6-3, 6-2

みどころ

  • この大会では、ATPツアー加盟選手79名が一斉に出場をボイコットする事件が起きた(詳しくはニコラ・ピリッチ、ジャック・クレーマーの項を参照)。その結果、男子シングルスは例年よりも出場選手層が低くなった。
  • 男子シングルス準優勝者のアレックス・メトレベリは、ソビエト連邦のテニス選手として最初の4大大会シングルス決勝進出者になった。メトレベリは1968年と1970年の2度、同じソ連の後輩選手オルガ・モロゾワとペアを組んで混合ダブルス決勝進出があった(2度とも準優勝)。優勝したヤン・コデシュは、チェコスロバキア出身の選手として1954年のヤロスラフ・ドロブニー以来19年ぶりのウィンブルドン優勝者になった。
  • 男子シングルス3回戦で、日本の坂井利郎がセンター・コートの試合に出場した。坂井は第1シードのイリ・ナスターゼに 5-7, 2-6, 4-6 で敗れたが、この快挙で日本テニス界に再び弾みがついた。
  • 男子シングルス本戦では日本人選手が5人出場(坂井利郎・九鬼潤・神和住純・平井健一 ・田辺清)。次に日本人男子がグランドスラムに5人以上出場するのは2015年全仏オープンのことである。坂井は3回戦に、九鬼は2回戦に進出した。

外部リンク

  • 国際テニス連盟トーナメントリンク(男子、女子)



【写真特集】ウィンブルドン選手権、男子シングルス歴代優勝選手 2000年以降 写真19枚 国際ニュース:AFPBB News

世界ランク775位の選手が予選突破、ウィンブルドン本選へ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

ウィンブルドンの大会ポスターにマレーなし、家族が怒り 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

全て一変したウィンブルドン、優勝争いの中心はジョコとナダル 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

1973 Wimbledon Championships Final Programme with Full Results Tennis