大サンパウロ都市圏(ポルトガル語: Grande São Paulo)は、ブラジル・サンパウロ州におけるサンパウロを中心とした都市圏のことである。世界で7番目、南半球では最大の都市圏である。
概要
狭義
ポルトガル語で、Região Metropolitana de São Paulo(RMSP)と定義される大サンパウロ都市圏の中核をなす地区は、サンパウロを含む39の自治体で構成される。面積は約805,300ヘクタールで、ブラジル国土の約1千分の1に当たる。
RMSPに含まれるこの地域は、ブラジルの金融・経済の中心地であり、この地区の人口はブラジルの人口の1割の約2,000万人に達する。最大の都市は、サンパウロ州の州都でもあるサンパウロであり、人口は、おおよそ1,103万人。サンパウロに続く都市は、サンパウロの空の玄関であるグアルーリョス国際空港を有するグアルーリョスであり、約130万人の人口を誇る。
また、サンパウロの南に隣接するABC地域のサントアンドレ(67.9万人)、サンベルナルド・ド・カンポ(81.6万人)やブラジル第3位の銀行のバンコ・ブラデスコの本社所在地であるオザスコ(71.3万人)を皮切りに、複数の自治体が10万人以上の人口を有する。ABC地域は、フォルクスワーゲンやフォード・モーターなどの工場が進出しているサンパウロ都市圏のまさに中核となる工業都市である。
2017年、大サンパウロ都市圏のグリーンベルトはユネスコの生物圏保護区に指定された。
広義
広義での大サンパウロ都市圏は、5つの小都市圏がこれに加わる。サンパウロの西96キロメートルのところに位置するソロカーバを中心とする都市圏、サンパウロの北60キロメートルに位置するジュンヂアイの都市圏、サンパウロの外港サントスを中心とする都市圏、カンピーナスを中心とする都市圏、サンパウロの北東にあるサン・ジョゼ・ドス・カンポスを中心とする都市圏の5つである。この5つの小都市圏を含めた場合の広義の大サンパウロ都市圏の人口は約3631万人となる。