『デイドリーム』(Daydream) は、1995年に発売されたマライア・キャリーの5枚目のスタジオ・アルバム。
解説
今までのアルバムよりもR&Bやヒップホップ色が強い作品となったが、これはマライア自身が決めたことであり、レコード会社は前々からヒップホップ・アーティストやラッパーをマライアから遠ざけたがっていた。しかし、このマライアとレーベルとの間で対立があったにもかかわらず、多くの批評家はこのアルバムを絶賛した。
全米のアルバムチャートBillboard 200では6週連続首位、81週チャート入りした。また、3,200万枚を売り上げた前作の『ミュージック・ボックス』に続き、アメリカ国内だけで1,000万枚のセールスを売上げ、ダイヤモンド・アルバムとなった。世界規模では2,500万枚を売り上げた。2001年時点で、日本では240万枚を売り上げている。
このアルバムからのシングル「ファンタジー」は、日本では日本盤シングルCDが1枚490円で販売された(当時日本において一般的なシングルCDの価格は1枚1000円程度であった)。これは円高の影響で値下げ傾向にあった輸入盤CDなどへの対抗策である。
2作目のシングルの「ワン・スウィート・デイ」はボーイズIIメンとデュエットし、2曲連続初登場1位という史上初の快挙も成し遂げた。また、ビルボードHot 100では16週間1位を獲得し、ギネス記録に認定された。
3作目のシングルの「オールウェイズ・ビー・マイ・ベイビー」も2週間1位をとり、1996年に最もラジオで流れた曲となり、大ヒットを記録した。このアルバムからのシングル曲3曲が1位を獲得し、1枚のアルバムからのシングルのみで25週以上全米チャート1位を記録した。この記録を達成した女性アーティストはマライアのみである。
本作品は、ソニーのSBM(スーパー・ビット・マッピング)録音が採用されており、既存のCDプレイヤーにて高音質再生が可能であるが、PRO pixy ESPRITなどのSBM対応機種では、20ビット相当の分解能で再生することができる。