中瀬 航也(なかせ こうや、1971年 - )は、日本のソムリエ。
1986年創業のシェリー酒専門店である「銀座しぇりークラブ」の店長を勤め、ボデガ(bodega, 複数形はボデガス: bodegas、スペインでのワイナリーの呼称)やアンダルシア州政府、EU(FIAB)などの依頼を受け、数多くのプロモーションをこなす。 「日本のシェリー酒の第一人者」と称される。熟成古酒にも詳しい。イギリスを知る会会員。
親戚には日本での会計士第一号登録の中瀬勝太郎(1884-1955)や、元三陽商会会長の中瀬雅道がいる。
略歴
1971年に東京都国分寺市で生まれ、神奈川県横須賀市馬堀海岸で育つ。学生時代はアルバイトで得た収入をほぼ全て海外旅行につぎ込み、ヨーロッパ、アフリカを主に回る。。
アルバイトも飲食業を中心に経験し、駿台トラベル&ホテル専門学校を卒業後、飲食店で、ソムリエ、きき酒師(日本酒ソムリエ)、調理師として働き、ワイン業界からシェリー酒に興味を抱くようになった。1994年より2005年まで銀座のシェリー専門店「しぇりークラブ」で店長を務める。 2000年にゴンサレス・ビアス(スペイン)で、2002年にはオズボーンで、それぞれベネンシアドール(シェリー酒の熟成度合いをチェックするテイスター)の実技試験に合格し、ヘレスの原産地呼称統制委員会から2002年ベネンシアドール・デ・メリトの称号を授与される。
2005年、銀座にバー「シェリー・ミュージアム」を開業。シェリー・ミュージアムには、後にバカルディ・レガシー・カクテルコンペティション2012で総合優勝する日本人バーテンダー後閑信吾が働いていたこともある。
2014年に東京都五反田でシェリー専門バー(南蛮料理)|シェリー専門バー(南蛮料理)「Bar Sherry Museum」を開業(移転)する。
自店では、シェリーの提供だけでなく、料理とのペアリングを提案。シェリーを楽しみながらの演奏家、声楽家を招いての演奏イベント、大学教授や各業界の専門家やビジネスマンをゲストスピーカーとして招いての勉強会(新月の会)、シェリーに酔いしれる落語の会など主催し、シェリーの楽しみ方の提案を行っている。 シェリーに合う料理として、スペイン産のイベリコハムを丼にした「イベリコ丼」を考案した。
店舗運営の傍ら、日本全国(北は札幌、南は沖縄)で、依頼、主催、共催でシェリー・セミナーやイベントを行う他、大学(同志社、東洋大学、立教大学)などでゲストスピーカーで講演も行う。
書籍出版
- 単著
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- 『シェリー酒: 知られざるスペイン・ワイン』 PHP研究所、2003年、ISBN 9784569631639
- 『Sherry - Unfolding the Mystery of Wine Culture』 志學社、2017年、ISBN 9784904180709
- 共著
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- 『南スペイン・アンダルシアの風景』 丸善、2005年、ISBN 9784621061053
- 『スペイン文化事典』 丸善、2011年、ISBN 9784621083000
オリジナルシェリー
2014年スペインと日本の国交400周年を記念して、「サン・フアン・バウティスタ・パロ・コルタド・VOS・シェリー」を企画、限定販売。ラベルは、1613年、使節としてスペインに渡った支倉常長の肖像画を起用し、国宝「支倉常長像」を仙台市博物館の許可の元、使用した。
脚注
外部リンク
- 中瀬航也 Sherry Museumホームページ
- Sherry Museum館長 中瀬航也オフィシャルブログ「中瀬航也のオフィシャル・シェリー酒ブログ」 - Ameba Blog
- 中瀬航也 (@CaskDiogenes) - X(旧Twitter)
- 中瀬航也 (@sherry_museum_tokyo) - Instagram
- 中瀬航也 (nakase.kohya) - Facebook