カフェファラオ(欧字名:Cafe Pharoah、2017年3月3日 - )は、アメリカ生産、日本調教の競走馬。主な勝ち鞍は2021年・2022年のフェブラリーステークス連覇、2022年のマイルチャンピオンシップ南部杯。

馬名の意味は、冠名+父名より。2022年のJRA賞最優秀ダートホースである。

戦績

2歳(2019年)

12月4日の2歳新馬戦(中山・ダート1800m)でライアン・ムーア鞍上にデビュー。スタートから先手を奪い、直線に向くと後続との差をみるみる広げ、のちの兵庫チャンピオンシップ勝ち馬バーナードループに10馬身差をつけ圧勝。デビュー勝ちを果たした。

3歳(2020年)

次走のヒヤシンスステークスでも1番人気に推される。レース本番はスタートで出遅れたものの、道中外から進出し残り200mで先頭に立つと、最後は追い込んだタガノビューティーを1馬身1/4差で抑え切ってデビュー2連勝とした。

重賞初挑戦となったユニコーンステークスでは同じく2戦2勝のレッチェバロック等が集まったが、1番人気に推された。レースでは3コーナーまでに2番手に進出すると、直線では後続を突き放し2着デュードヴァンに5馬身差のレースレコードで圧勝。デビュー3連勝で重賞初制覇を果たした。その後のジャパンダートダービーでは単勝1.1倍と圧倒的1番人気に推されたが7着となり、デビューからの連勝は3でストップとなった。

秋はクリストフ・ルメールとのコンビでシリウスステークスから始動し、1番人気の支持に応えて快勝。その後チャンピオンズカップに参戦し、国内無敗のクリソベリルに次ぐ2番人気に推されたが、中団追走から直線で伸び切れず6着に敗れた。

4歳(2021年)

古馬初戦にはフェブラリーステークスを選択。前年のチャンピオンズカップを制したチュウワウィザードは海外へ遠征し、クリソベリルは故障、ゴールドドリームの引退など確固たる実績馬不在の中で1番人気に推されると、レースでは道中5番手を追走。3コーナー手前から進出を開始すると、直線ではワイドファラオ、エアアルマスら先行馬を交わし、最後は外から猛追してきたエアスピネルを3/4馬身差で凌ぎきって優勝、GI初制覇を果たした。勝ちタイム1分34秒4は同レース史上2位、良馬場では史上最速タイムという高速決着となり、鞍上のルメールは前年のモズアスコットに続く同レース連覇、父アメリカンファラオは産駒初の国際ダートG1制覇を果たした。また、史上4頭目の関東馬による同レース勝利となった。

次走はかしわ記念を選択。2.1倍の1番人気に推されたが道中中団からレースを進め進めたが直線伸びを欠き5着に終わる。鞍上のルメールは「深い砂でスタートから、あまり進まなかったです。1.2コーナで良いポジションを取れたけど、3コーナー手前から忙しくなりました。きついコーナーがあまり合わないです」と振り返った。

その後は函館記念に出走、10戦目にして初めての芝に挑戦した。トップハンデの58.5㎏で初芝ながら1番人気に推されたが9着に敗れた。

4か月半ぶりとなったチャンピオンズカップはブリンカーを着用して挑んだが中団やや後方から伸びず11着に終わった。

5歳(2022年)

この年もフェブラリーステークスから始動。ここまで主戦騎手を務めたルメールがテオレーマに騎乗するため、新たに福永祐一を鞍上に迎えた。道中では4番手につけ、4コーナー終りから加速。直線でソダシやテイエムサウスダンを交わし、2着のサウスダンに2馬身半差をつけ1分33秒8のレースレコードでゴール。コパノリッキー以来7年ぶりとなるフェブラリーステークス連覇を果たした。

続いて、函館記念以来二度目の芝レースへの挑戦となる安田記念に出走。10番人気に支持され、17着に敗れた。

夏の休養を挟み、秋初戦はマイルチャンピオンシップ南部杯に出走。逃げるヘリオスを3番手から追走し、ゴールでハナ差捉えて勝利。初のフェブラリーステークス以外となるG1級競走3勝目を上げた。また鞍上の福永にとっては騎手として最後のGI級競走制覇となった。

6歳(2023年)

初戦は初の海外遠征としてサウジアラビアへ遠征し、ジョアン・モレイラを鞍上に迎えサウジカップに出走し3着の後、アラブ首長国連邦のドバイへ転戦しドバイワールドカップでは12着となった。帰国後は安田記念に浜中俊が騎乗して12着の後、連覇をかけて出走したマイルチャンピオンシップ南部杯は地元・岩手所属の高松亮が騎乗し5着と敗れた。この南部杯が現役最終戦となり、同年11月に現役引退が決定、11月24日付でJRAの競走馬登録を抹消された。引退後は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬として供用される。初年度の種付け料は150万円。

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ、netkeiba.com、サカブジョッキークラブ、Racing Post、エミレーツ競馬協会およびTotal Performance Dataの情報に基づく。

  • タイム欄のRはレコード勝ちを表す
  • 海外の競走の「枠番」欄にはゲート番を記載
  • サウジアラビアのオッズ・人気は現地主催者発表のもの(日本式のオッズ表記とした)

血統表


  • 父アメリカンファラオはアメリカ産馬。現役時代はアメリカクラシック三冠などGI8勝含む9勝を挙げた。
  • 母Mary's Folliesもアメリカ産馬で、現役時代ミセズリヴィアステークス(GII)など重賞2勝、計4勝を挙げた。
  • 半兄にトランシルヴァニアステークス(GIII)など重賞2勝のNight Prowler、半姉にメイトリアークステークスなどGI4勝を含む重賞8勝のRegal Gloryがいる。

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ

【マイルCS南部杯】カフェファラオがG1・3勝目 スポーツ報知

【JRA賞】カフェファラオ わずかダート2戦でタイトル奪取! クロフネ以来2頭目 競馬ニュース netkeiba

カフェファラオの勝利で感じた『カフェ馬主』父子の絆【本城雅人コラム】:中日スポーツ・東京中日スポーツ

カフェファラオ (Cafe Pharoah) 競走馬データ netkeiba

カフェファラオ モレイラとコンビ継続 競馬ニュース netkeiba