NFC西地区(えぬえふしーにしちく)はNFL、NFCの地区の1つ。
歴史
1967年、AFLと統合直前のNFLは2カンファレンス2地区制に移行し、4つの地区名はいずれも「C」で始まる7文字となった。NFL西カンファレンスには、「Coastal(海岸)」と「Central(中)」の2つの地区が誕生し、海岸地区がNFC西地区の前身にあたる。設立時の所属チームはファルコンズ、コルツ、ラムズ、49ERSであった。
1970年のAFL、NFLのリーグ統合時に、NFL東カンファレンス・キャピトル地区(Capitol Division、統合後NFC東地区)よりセインツが編入し、コルツがAFC東地区へ移動し、ファルコンズ、ラムズ、49ERS、セインツという構成でNFC西地区が設立された。
1976年、リーグ拡張でシアトル・シーホークスが誕生し、一旦本地区に編入されるが、翌年、AFC西地区へ移動となった。以降しばらく4チームで構成されていたが、1995年、リーグ拡張で誕生したカロライナ・パンサーズが加わり、所属チームは5チームになった。この年、ロサンゼルス・ラムズがセントルイスに移転したが、遥か西のダラスが本拠地のダラス・カウボーイズはNFC東地区に留まった。
2002年、3地区制(東中西)から4地区制(東西南北)に移行する際に当初より所属していた49ERS、ラムズが本地区に残り、NFC東地区所属のアリゾナ・カージナルスとAFC西地区所属のシーホークスがこの地区に移動した。またファルコンズ、パンサーズ、セインツの3チームはNFC南地区へ移動し、現在に至っている。
2010年、シーホークスが7勝9敗で地区優勝し、負け越しチームとして初のプレーオフ進出を果たした(その後、2014年にNFC南地区のカロライナ・パンサーズが7勝8敗1分でプレーオフ進出を果たしている。)。
2015年まではセントルイス・ラムズが唯一、ロッキー山脈より東に本拠地を置いていたが、2016年にロサンゼルスに移転して、全チームがロッキー山脈より西に本拠地を置くようになった。ラムズ、49ERS、シーホークスの本拠地は、太平洋標準時となっている。
順位変動
4地区制(2002年-現在)
- SF:サンフランシスコ・49ERS、ARI:アリゾナ・カージナルス、StL→LA→LAR:セントルイス・ラムズ→ロサンゼルス・ラムズ、SEA:シアトル・シーホークス
- 数字:シード順
- v:スーパーボウル優勝
- s:スーパーボウル敗退
- c:カンファレンス決勝敗退
- d:ディビジョナルプレーオフ敗退
- w:ワイルドカードプレーオフ敗退
- 年表示の背景色が変わっている年は地区所属チームがスーパーボウルを制覇した年
3地区制(1970年-2001年)
- SF:サンフランシスコ・49ERS、LA→RAM→StL:ロサンゼルス・ラムズ→セントルイス・ラムズ、ATL:アトランタ・ファルコンズ、NO:ニューオーリンズ・セインツ、CAR:カロライナ・パンサーズ、SEA:シアトル・シーホークス
- 1982年シーズンはストライキの影響により、地区別成績ではなくカンファレンス上位8チームがプレイオフ進出するルールであったが、ここでは地区別に変換して表記する。
- 括弧内の数字はプレイオフ出場時のシード順(シード制導入前は表記なし)、文字はv:スーパーボウル優勝、s:スーパーボウル敗退・カンファレンス優勝、c:カンファレンス決勝敗退、d:ディビジョナルプレーオフ敗退、w:ワイルドカードプレイオフ敗退。1982年についてはd:2回戦敗退、w:1回戦敗退。
- 年表示の背景色が変わっている年は地区所属チームがスーパーボウルを制覇した年
NFL西カンファレンス・コースタル地区(1967年-1969年)
- SF:サンフランシスコ・49ERS、ATL:アトランタ・ファルコンズ、LA:ロサンゼルス・ラムズ、BAL:ボルチモア・コルツ
- 括弧内の文字はv:スーパーボウル(AFL-NFLワールドチャンピオンシップゲーム)優勝、s:スーパーボウル敗退・NFL優勝、n:NFL決勝敗退・カンファレンス優勝、c:カンファレンス決勝敗退
- プレイオフは地区優勝チームのみ出場
スーパーボウル出場
第23回スーパーボウルで、名QBジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ERSが3点ビハインドの第4Q残り3分10秒、自陣8ヤードから大逆転勝利を収め、このドライブは「ザ・ドライブ」や「ザ・モンタナ・ドライブ」と呼ばれるドライブとなっている。
第34回スーパーボウルでは試合時間残り6秒から同点を狙ったテネシー・タイタンズのパスがエンドゾーンまであと1ヤード届かず、セントルイス・ラムズが勝利を収めた。