ゲイリー・レオン・リッジウェイ(英語: Gary Leon Ridgway, 1949年2月18日 - )は、アメリカ合衆国のシリアルキラーである。1982年から1984年にかけて多数の売春婦を殺害、死体をグリーン川に遺棄した事から、「グリーン・リバー・キラー」と呼ばれていた。
生い立ち
1949年2月18日、ユタ州でリッジウェイ家の次男として生まれた。父親は暴力的で娼婦の文句をよく言うトラックの運転手だった。
13歳までおねしょが治らず、彼がおねしょをする度に母親は体を洗ってあげていたという。大人しい性格だったが、IQは低かった。
リッジウェイの母親はリッジウェイの人生を狂わせた。リッジウェイは後に防衛心理学者に、思春期の頃、怒りと母親への性的魅力の相反する感情を持ち、彼女を殺害することを想像していたと語った。
リッジウェイは失読症であり、高校では1年間留年した。リッジウェイは16歳のとき、6歳の少年を森の中に連れて行き肋骨ごしに彼の肝臓を刺したが、この少年は生き延びた。
青年期
生涯3度の結婚をする。
- クラウディア・クレイグ・バローズ(1970年-1972年)
- マーシャ・ロニーナ・ブラウン(1973年-1981年)
- ジュディス・ロレイン・リンチ(1988年-2002年)
高校卒業後、クラウディアと結婚する。のちに米国海軍に入隊し、ベトナムに送られた。ここで娼婦を買い漁ったため淋病にかかり、初めての結婚生活はすぐに終わった。
元妻や交際相手は、性欲が強い彼に1日に何度も求められた。ある時には、公共の場所や森の中での性交を求めて来たこともあった。
連続殺人事件
1980年代から1990年代まで、70人以上を殺害したとされる。
犠牲者のほとんどは売春婦や家出少女で、絞殺され、グリーン川沖に遺棄された。死体を遺棄したあと、死体の様子を見に来て、屍姦を行うこともあった。
ゲイリーが犯した連続殺人は長らくアメリカ最大の未解決殺人事件とされており、2001年の逮捕まで実に20年間も未解決だった。
同じく連続殺人犯として服役していたテッド・バンディも捜査に協力したが、結果としては何の役にも立たなかった。
2001年、DNA型鑑定から犯人がリッジウェイであることが発覚し、逮捕された。当時判明していなかった犠牲者を供述する代わり、死刑を免れる司法取引を行った末、現在も終身刑で服役中である。
犠牲者
少なくとも49名の犠牲者が判明している。