1987年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月6日に開幕した。ナショナルリーグの第19回リーグチャンピオンシップシリーズ(19th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、同日から14日にかけて計7試合が開催された。その結果、セントルイス・カージナルス(東地区)がサンフランシスコ・ジャイアンツ(西地区)を4勝3敗で下し、2年ぶり15回目のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。
両球団がリーグ優勝決定戦で対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、ジャイアンツが7勝5敗と勝ち越していた。今シリーズを挟み1986年から1988年にかけて、両球団の対戦では大量点差での盗塁とそれに対する報復死球、ラフプレイをきっかけにした乱闘などの諍いが頻発していた。今シリーズでも、
- ジャイアンツのジェフリー・レナードが敵地での第1戦で本塁打を放ったあと、左手をだらりと下げてゆっくりベースを一周する "ワン・フラップ・ダウン" というパフォーマンスを行い、カージナルスファンからブーイングを浴びる。ジャイアンツのチリ・デービスが「クソ田舎め」と発言
- カージナルスのジャック・クラークが第3戦を前に、古巣ジャイアンツを「あいつら、ベーブ・ルースがいた頃のニューヨーク・ヤンキースみたいな偉大なチームになった気でいるな。そんなレベルにないのに」とこき下ろす
- 第3戦でもレナードが本塁打後に "ワン・フラップ・ダウン" を行い、次の打席でカージナルスのボブ・フォーシュに報復死球をぶつけられる
などの出来事があった。レナードは第1戦から4試合連続で本塁打を放つなど、7試合で打率.417・4本塁打・5打点・OPS 1.417という成績を残してシリーズMVPを受賞したが、シリーズはカージナルスが制した。しかしカージナルスは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者ミネソタ・ツインズに3勝4敗で敗れ、5年ぶり10度目の優勝を逃した。
試合結果
1987年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月6日に開幕し、途中に移動日を挟んで9日間で7試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
第1戦 10月6日
- ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス)
第2戦 10月7日
- ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス)
第3戦 10月9日
- キャンドルスティック・パーク(カリフォルニア州サンフランシスコ)
第4戦 10月10日
- キャンドルスティック・パーク(カリフォルニア州サンフランシスコ)
第5戦 10月11日
- キャンドルスティック・パーク(カリフォルニア州サンフランシスコ)
第6戦 10月13日
- ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス)
第7戦 10月14日
- ブッシュ・スタジアム(ミズーリ州セントルイス)
脚注
注釈
出典
外部リンク
- Baseball-Reference.com(英語)
- 1987 National League Championship Series - IMDb(英語)